サブリースに潜む4つのリスク

ブリース契約をした場合、空室の心配をする必要がなくなるので、オーナーにとってみれば「空室リスクがないなら安心か」とサブリースの契約書にサインをする方が非常に多いです。「空室の際はうちの会社が賃料を保証しますので安心です!」こういった業者の話を聞けば、そこまで言うなら大丈夫かな。と思ってしまいます。

 

しかし、サブリースには多くのリスクが潜んでいます。そのリスクが浮き彫りになったことにより、頭を悩ませるオーナーが非常に多いのです。

サブリース契約当初の賃料が下がり、毎月の持ち出しが多くなってしまったり。サブリース会社が倒産してしまい、賃料が入って来なかったり。サブリース契約をしていたため、売却時に物件価格が安くなってしまったり。

 

このようにサブリースのリスクが浮き彫りになった時に初めて、「こんなはずではなかったのに、、」とサブリース契約したことを後悔するオーナーが多くいらっしゃいます。

サブリースのリスクを事前に理解しておけば、防げることです。サブリースのリスクでオーナーが苦しまないために、今回はサブリースで起こる3つのリスクを解説しています。

リスクを理解してから、サブリース契約をするかしないか、慎重に判断することをおススメします。

サブリースとは?

サブリースとは、サブリース会社がオーナーの所有している物件を一括で借り上げて、入居者に転貸することです。物件が空室の時でも、サブリース会社はオーナーに転貸賃料の一定額(賃料)を支払います。(※転貸とは、借りたものを更に人に貸すことです。転貸賃料とは、入居者からサブリース会社に支払う賃料です。)

入居者から得た転貸賃料とオーナーへ支払う賃料との差額から、サブリース会社は利益を得ています。

オーナー、サブリース会社、入居者の関係を図で示しました。

サブリース 賃料

図1.オーナー、サブリース会社、入居者

※当サイトでは「サブリースとは」の記事でサブリースについて詳しく説明しています。ぜひご参考ください。参考:サブリースとは

サブリースに潜む3つのリスク

冒頭でご説明したように、サブリースにはリスクが3つあります。

リスクを事前に知っておけば防げるものはありますが、そもそもサブリース会社がオーナーにリスクを説明しているケースはほとんどありません。

リスクを説明していないので、オーナーはリスクについて理解しておらず、後から「こんな話は聞いていない」とトラブルになるのです。

サブリースのリスクについて説明していない業者にも責任はあります。しかし、自分の身は自分で守るためにもサブリースのリスクについて理解することは極めて重要です。

サブリースのリスクは3つあります。

  1. 賃料減額リスク
  2. 会社倒産リスク
  3. 物件売却時リスク

それぞれ説明していきます。

1.賃料減額リスク

1.賃料減額リスク

賃料減額によってトラブルになるケースが非常に多いです。

サブリース会社は、入居者から得た転貸賃料と、オーナーに支払う賃料との差額で利益を得ています。

 

 サブリース会社の利益=転貸賃料−賃料

 

転貸賃料が下がり続けると、サブリース会社は利益が上がらず、赤字となります。赤字が続くと、最終的に会社は倒産してしまいます。倒産すれば、オーナーに賃料を支払うことが出来なくなります。

サブリース会社が利益を上げるためにも、家賃賃相場に合わせて、賃料も減額していかなければならないのです。

このように家賃相場に合わせて、サブリース会社も利益を上げ続けていかなければならないので、2年毎に賃料の見直しをするのです。

(※転貸賃料の下落については、「サブリース、賃料の相場はどれくらい?」こちらの記事で詳しく説明しているので、ご参考ください。参考:サブリース、賃料の相場はどれくらい?

予期せぬ賃料の減額請求

オーナーは、契約当初の賃料が未来永劫続くと思っている方もいます。前述したように、そうではありません。

2年毎に家賃相場に合わせて、賃料の減額をオーナーに請求します。しかし、賃料の減額と言われても「そんな話聞いていない」とトラブルになるケースが非常に多いのです。

 

サブリース契約をする前に、2年毎に賃料の見直しがあるとわかっていれば事前に防げることです。

サブリースには賃料の減額があることを、理解しておかなければなりません。

2.会社倒産リスク

前述したように、サブリース会社は入居者からの転貸賃料が入らなければ、利益を上げることが出来ません。転貸賃料が入らなければ、賃料が丸々、サブリース会社の赤字となります。

そのため、賃料減額リスクの説明から、賃料を減額して利益を確保するわけです。

しかし、賃料を下げても赤字が続けば、会社は倒産してオーナーに賃料を支払うことが出来なくなります。

サブリース 赤字

図2.サブリース会社の赤字

 

(※サブリース会社の倒産は最近では社会問題となっています。当サイトでもサブリース会社の倒産について書いていますので、ぜひ一度目を通してください。参考:シェアハウス「かぼちゃの馬車」の問題について

会社が倒産すれば、当然その後も賃料はオーナーに入らなくなります。また入居者とサブリース会社が賃貸借契約を結んでいるため、そこから口座の変更や契約の手続きなども必要になります。

 

サブリース契約では空室リスクが完全になくなったわけではありません。サブリース会社が空室リスクを負っています。

空室が続き、サブリース会社の利益が上がらなくなれば、最終的にはオーナーに賃料の支払い停止、減額という形でリスクがふりかかってきます。

会社が倒産するリスクがあることを理解しておきましょう。

3.物件売却時リスク

3.売却時リスク

サブリース物件では、売却の際にリスクがあります。

サブリース契約では、入居者からサブリース会社に支払う、転貸賃料の80~90%を賃料としてオーナーに支払います。

 

 オーナー←(賃料:転貸賃料の80~90%)←サブリース会社←(転貸賃料)←入居者

 

オーナーに入る賃料は、転貸賃料の80~90%なので、サブリース契約をしていない物件と比べて収益性が下がります。

収益性が下がるので、売却価格が、サブリース契約していない物件と比べて安くなる場合があります

収益性が低いので、買い手のローン審査の物件の評価も下がります。サブリース契約の物件では売却時に、金融機関の評価が下がることや売却価格が安くなること。2つの問題点があります。

簡単にはサブリース契約を解除できない

思ったような価格で売却できないとなると、サブリース契約を解除してから売却をしようと多くの方は思われます。しかし、そう簡単にサブリース契約を解除することはできないのです。

サブリース契約では多くのケースで、賃貸人からは正当な理由がない限り、サブリース契約を解除できない。となっています。

 

解除するためには、最低でも6ヶ月前に通知するか、または解除できても高額な違約金を請求されるケースがあります。

簡単に契約解除をすることが出来ない、契約当初に説明を受けていない、とオーナーとサブリース会社でトラブルに発展するケースが多いのです。

(※サブリースの契約解除に関する詳細については当サイトの「サブリース契約を解約/解除するにはどうしたらよい?」の記事をご参考ください。参考:サブリース契約を解約/解除するにはどうしたらよい?

リスクまとめ

サブリースには、賃料減額、会社倒産、物件売却時の3つのリスクがあります。

  1. 賃料減額リスク
  2. 会社倒産リスク
  3. 物件売却時リスク

それぞれのリスクを理解して、サブリース契約をするかしないか、慎重にご検討ください。

サブリースの注意点

サブリースの注意点

リスクとともに、サブリースの注意点を押さえることも重要ですので、ぜひ理解を深めてください。

サブリースでは以下2つの注意点があります。

  1. 原状回復費用の負担
  2. 免責期間

それぞれ説明していきます。

1.原状回復費用の負担

入居者が物件から退去した際に、部屋の中の不良設備の修繕やハウスクリーニングが必要になります。

それらの費用は、オーナーと入居者に請求をします。

サブリースではサブリース会社が原状回復費用を負担するわけではなく、多くの場合、オーナーが負担することになります

契約内容を確認し、原状回復費用をオーナーが負担するかどうかを確認しましょう。

2.免責期間

免責期間とは、新規の入居者を募集する期間はオーナーへの賃料の支払いを免除する。といった期間のことです。

免責期間は契約内容によってそれぞれ異なりますが、大体30日~90日となります。

免責期間の間は、当然ながらオーナーに賃料は支払われません。そのため、免責期間が何ヶ月あるのか?どういう状況で免責期間が設けられているのか?サブリースの契約内容を確認する必要があります。

まとめ

今回は、サブリースのリスクと注意点についてご説明しました。

当サイトで繰り返しお伝えしていますが、私たちは基本的にサブリースをおススメしていません。

それは、サブリースをすることはメリットもありますが、それよりもお客様にとってデメリットが大きいと考えているためです。

当サイトでサブリースに関する記事をいくつか書いております。一度目を通していただき、サブリース契約をするかしないか、慎重にご検討ください。

サブリース参考記事

中野 拓中野 拓

サブリースのリスクについて理解できましたでしょうか?現在、サブリースの賃料減額、会社倒産、物件売却の3つのリスクでお悩みになっている方はぜひご相談ください。

まず現状の契約内容を見て、どのように対処するのが効果的なのか、第三者の立場からアドバイス差し上げます。