空き倉庫を活用するために以下のように考えている方が中にはいるのではないでしょうか?

  • 所有している倉庫が空いている状況で、うまく活用する方法はないか?
  • 所有している空き倉庫から収益を上げたい
  • 空き倉庫の活用方法がわからない
  • 空き倉庫を活用した際のメリットやデメリットは何があるのだろうか?

空き倉庫を活用すると一言にいっても方法ややり方はいろいろとあるのです。

今回は空き倉庫の活用方法について、具体例を上げてご説明していきます。

空き倉庫の状況と背景

空き倉庫と一言にいっても、なぜ空いているのか?原因があるはずです。例えば、倉庫の立地が悪く人気のないような、街から外れたところに倉庫があるとか、後程ご説明しますが、そもそも倉庫を借りる人が少なくなってきているとか、倉庫が空きとなる理由はさまざまです。

現在の空き倉庫の広さや建物の外観によって活用する方法は変わりますが、以下に空き倉庫の活用事例を挙げました。

  • コインランドリー
  • 事務所
  • 商品管理倉庫
  • バイク駐車場
  • 運動施設

以上のように、空き倉庫を活用する方法はさまざまあるわけですが、今回は空き倉庫の活用方法の中から、バイク駐車場を例に挙げてご説明していきます。

なぜバイク駐車場なのか?

なぜバイク駐車場?そのように考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのもっとも大きな理由としては、収益性が高いからです。なぜ収益性が高いかといいますと、ニーズがあるからです。ではなぜニーズがあると断言できるのか?今から、具体的にご説明していきます。

バイク駐車場のニーズがある理由

 

バイク駐車場のニーズがある理由

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成18年の改駐車場法により、バイクも取り締まりの対象となり気軽に停めることができなくなりました。

マンションの駐輪場にバイクを停めるのも難しくなってきているのが現実です。国土交通省は平成22年にバイク駐車場が足りていない状況から、自転車駐車場における自動二輪車の受入れを通知しましたが、以前としてバイク駐車場は足りていない状況です。

【参照記事】国土交通省の通知

また、平成26年の二輪車保有台数は1168万8632台、盗難認知件数は4万3720台、販売台数41万6723台なので販売台数のうち、約1割の二輪車が盗難被害にあっています。

また、バイクの盗難認知件数の都道府県別ランキングで見てみると、福岡が一位で登録台数47万1248台に対し、盗難台数は5267台、バイクを所有しているライダーのうち約11%の方が盗難の被害にあっています。二位は京都府で、登録台数225090台盗難台数1935台、盗難率約0.8%です。この数字から福岡は二位の京都より割合的に10倍以上も盗難率が高いのです。

【参照記事】バイク盗難データ

 

以上の改駐車場法、盗難件数によりライダーのバイク駐車場に対するニーズは高いといえます。特に福岡のライダーの駐車場ニーズはデータを見る限り高いと推測できるでしょう。

ライダーは自分の愛車を大切に誰にも盗まれることなく、保管したいと想っているのです。バイク好きな方は、仕事で忙しい中、貴重な休みに朝から夕方までバイクを洗車したり、バイクで颯爽と走っています。そんな姿を見るとライダーのバイクに対する想いを感じます。

空き倉庫をバイク駐車場として活用する理由

上記の項で、バイク駐車場のニーズについてご説明しましたが、では続いてバイク駐車場を作る際になぜ空き倉庫を使う必要があるのか?空き倉庫をバイク駐車場として活用する理由についてご説明していきます。

空き倉庫を借りる人が少なくなってきている

現在、空き倉庫を借りる人は少なくなってきています。なぜかといいますと、一つはインターネットが普及してきたからです。

インターネットの世界でビジネスが完結して、リアルな世界でビジネスをしなくても成り立つ世の中になってきています。誰もが一度はネットで商品を注文したことがあるのではないでしょうか?このインターネットの普及により、わざわざ空き倉庫を借りて、何かを始める人が少なくなってきているのです。

つまり、空き倉庫の需要が少なくなってきた今、空き倉庫をバイク駐車場として活用することによって、空き倉庫の新たな価値創造となるのです。

倉庫の賃料が年々下がってきている

上記の項の説明と被る内容があるのですが、空き倉庫を借りる人が少なくなってきた➡借り手を探すために賃料を下げる、この流れにより年々倉庫の賃料が下がってきています。

借り手がつき、空くことがなければ賃料を下げる必要はないのですが、借り手がつかなければ賃料を下げることも考えなければなりません。

賃料を下げて借り手を募集することによって、収益性が下がり、オーナーにとって収益性の面からはマイナス要因となってしまいます。

ただ一方で、一日でも早く借り手をつける!という側面では、メリットとなります。

後の項でご説明していきますが、バイク駐車場として活用することによって収益を向上させることができるのです。

バイク駐車場のメリット

では続きまして、バイク駐車場のメリットについて以下の四つをご説明していきます。

  1. 駅から遠い、立地環境が悪い等がデメリットになりにくい
  2. 設備の投資が少ない
  3. 収入が安定している
  4. 高い収益が見込める

ではそれぞれ一つずつご説明していきます。

1.駅から遠い、立地環境が悪い等がデメリットになりにくい

一般的にマンションの賃貸の需要であれば、駅から10以内、周辺にスーパーやコンビニ、病院があるなどの立地環境は好条件になりますが、バイク駐車場は立地や環境に影響されにくいです。

目的はライダーの愛車を盗難被害から守り、大切に保管するということですので、駅から近いとか近くにコンビニやスーパーがあるなどの条件はライダーにとってそこにバイクを停める理由にはならないのです。

逆に駅から近くて人気のあるエリアにバイク駐車場を作ると「あ、かっこいいバイクだ!」と多くの方の目にとまるので、バイクを盗難されやすくなってしまいます。

ですので、ライダーにとっては立地や環境が悪いという条件に大きく左右されることはなく、「バイクを安全に保管できる場所か?」という観点が重要になってくるのです。

2.将来に渡る設備の修繕費用

バイク駐車場は初期投資こそ防犯カメラ、電動シャッター、コンプレッサーなどの費用がかかり200~300万円はかかるものの、一度設置してしまえばその後急に費用がかかることはほとんどありません。

マンションであれば、入居者の退去の際に現状回復費用がかかったり、設備の経年劣化により、電気温水器や給湯器の交換で何十万円と費用がかかる場合がありますが、バイク駐車場の場合は将来に渡る設備の修繕費用はほとんど発生しません。

3.収入が安定している

例えば、区分所有のマンションの一室を賃貸に出し、家賃収入を得ている場合は退去となれば、家賃収入は入ってきません。つまり、0か100なのです。

ですが、バイク駐車場経営は一つの倉庫に一台のバイクを停めるわけではなく、複数のライダーがバイクを停めて毎月の賃料が入ってきます。

例えば、一つの倉庫に10台のバイクが契約していて、一台が解約になったとしても残り9台の契約が残っているので、収入が一度に無くなることはほとんどなく安定しているのです。

4.高い収益が見込める

では4つ目にバイク駐車場から発生する収益についてのご説明をさせていただきます。

バイク駐車場の経営は一般的に、設備投資代を回収する期間が短いです。なぜなら、設備投資に対するバイク駐車場収入の割合が大きいからです。

以下に実例を上げてご説明しました。

 

A物件

月額料金:大型バイク 14,000円 中型バイク 12,000円

使用台数:大型10台 中型2台

設備投資:400万円

月間収入:14,000円×10台+12,000円×2台=164,000円

年間収入:164,000円/月×12ヶ月=1,968,000円/年

利回り:1,968,000円÷400万円=0.492 ➡ 49.2%

回収期間:2年1ヶ月

※管理を委託した場合の集金代行手数料は考慮していません。

 

上記の例より、利回りが49.2%になります。一般的に、不動産投資のワンルームマンションの利回りが数%~10%台なのに対し、上記の例だと利回り49.2%とバイク駐車場は高い利回り、収益が見込めます。

周辺地域の調査

空き倉庫をバイク駐車場として活用する前に、周辺地域に他のバイク駐車場がないか?調査をすることも非常に重要になります。なぜなら、他のバイク駐車場があることによって、ライダーの需要が分散され、収益を上げることが難しくなってしまうからです。

例えば、今からラーメン屋さんを出店する店主の気持ちで例えたいのですが、半径500メートル以内にラーメン屋さんが5店舗ある地域と、1店舗しかない地域と普通ならどちらの地域にラーメン屋さんを出店したいと思うでしょうか?もちろん競合が少ない地域に出店した方がより、利益を上げる確率が上がると思います。

もちろんラーメンの味によほどの自信があれば話しが変わりますが。。

つまり、競合が少ない地域でバイク駐車場を始めた方が収益が上がる可能性はより上がるのです。

まとめ

ここまで、空き倉庫の活用方法や、空き倉庫をバイク駐車場として活用する方法をご説明させていただきました。

バイク駐車場は、収益の高さ・安定性、設備投資の短期間の回収とメリットが非常に多いです。ただ、事前に周辺地域の調査をしてバイク駐車場の需要や競合をしっかり把握しないと、今後収益を上げる可能性は一か八かのようなことになってしまいます。なぜなら、その地域に需要があるか把握をしていない状況で本当にライダーがバイク駐車場を借りるかどうかはわからないからです。

つまり事前の周辺調査は非常に重要なことなのです。

もし空き倉庫をバイク駐車場として活用する場合は、事前に周辺調査をしっかり行いましょう。

 

金高 時道金高 時道

今回はバイク駐車場の活用方法ということでご紹介しましたが、空き倉庫の活用方法はバイク駐車場以外もあります。

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