今日本は、人口減少と住宅の供給過剰で空き家が増えてきています。
総務省統計局のデータによると総住宅数6063万戸、空き家数820万戸となり、空き家率は過去最高の13.5%となりました。総住宅数における空き家率が毎年毎年増えてきている背景から、この空室を活用する流れがあります。
今回はその空室を活用する方法についてご紹介させていただきます。
参照:総務省統計局
空室を活用する方法は?
空室を活用すると聞いてあなたはどんな方法を思いつくでしょうか?
例えば、一階空き店舗や空き倉庫であれば、バイクガレージ、また一軒家の空き家であれば、シェアハウス、ゲストハウスなどもあります。
空室の活用方法にはさまざまありますが、今回は空室を活用したバイクガレージとシェアハウスの2つをご紹介させていただきます。
バイクガレージ
バイクガレージは、一階空き店舗・空き倉庫に活用することができます。
なぜ一階空き店舗・空き倉庫をバイクガレージとして活用することができるのかというと8つの理由があります。
バイクガレージを活用できる8つの理由
- 店舗や倉庫を借りる人が少ない
- 店舗、倉庫の賃料が年々下がってきている
- 大型バイク駐車場のニーズがある
- 立地環境が悪い等がデメリットにならない
- 設備投資が小額で、回収期間が短い
- 総収入が店舗、倉庫の時よりも高くなる
- 収入が安定している
- バイク駐車場経営の実績がある
では一つ一つご説明していきます。
店舗、倉庫を借りる人が少ない
これは人口減少やインターネットの普及が関係しています。
人口減少により、店舗や倉庫を借りる需要と供給のバランスが崩れています。またインターネットの普及により実店舗を持たなくてもビジネスをすることができるようになってきています。
以上のことより、昔のような貸手市場ではなくなってきているというのが現実です。
店舗、倉庫の賃料が年々下がってきている
今の時代、一階の店舗が一度空くとテナントがなかなか埋まりません。そこでテナントの空きを埋めるために賃料を下げないといけません。
店舗・倉庫は人気があるエリアであれば、賃料が保たれテナントもすぐ埋まり問題はありませんが、人気のないエリア、需要が増えない状況であれば、値下げ競争が継続され、今後も賃料が下がっていくと考えられます。
大型バイク駐車場のニーズがある
今、大型バイク駐車場のニーズがあります。なぜかといいますと二つ理由があります。
- 平成18年の駐車場法の改正により、路上駐車の取り締まりが強化され、路上にバイクを置くことが難しくなった。(東京都内では、年間28,030台が違法駐車として取り締まられている ※平成28年データ)
- ライダーは愛車を盗難や雨風、悪戯から守りたいと思っている。(日本では24,304台が盗難さあれています。 ※平成28年データ)
この二つの理由から、ライダーは愛車を大切に保管したいというニーズがあります。
立地と環境が悪い等がデメリットにならない
賃貸住宅、店舗などは駅から遠い、環境が悪い等は入居者からするとデメリットになります。
ですが、バイク駐車場はライダーが大切に愛車を保管したい。というところが目的ですので、駅から遠い等の立地条件がデメリットにはなりません。
設備投資が小額で、回収期間が短い。
一般の賃貸住宅であれば、期間が10~20年経つと設備の経年劣化から、修繕の必要があります。例えば、電気温水器や換気扇を交換したりして何十万円と費用がかかる場合があります。
ですが、バイクガレージであれば初期投資で200~400万円はかかりますが、その後修繕の心配はほとんどありません。
設備投資の回収期間も1~3年と、区分所有マンションの不動産投資と比べると、回収期間も非常に短いです。
総収入が店舗、倉庫の時よりも高くなる
総収入が店舗、倉庫で活用していた時よりも、高くなる場合があります。
店舗や倉庫の場合、地形が悪い、間取りが悪い等がデメリットになりますが、バイクガレージの場合だと、そのデッドスペースも有効に利用することができます。
収入が安定している
賃貸住宅では、一度入居者が退去になるとそこから次の入居者がつくまでは、家賃収入は入ってきません。つまり賃貸住宅は0か100なのです。
ですが、バイクガレージの場合だと一人のライダーが一つのバイクガレージを使用しているわけではありません。
複数のライダーでバイク駐車場を使用しているので、一人のライダーが解約になっても他のライダーの契約が続いているので、収入の増減はあるものの、安定しています。
バイクガレージについて詳しくはこちらのリンクも参照ください。
シェアハウス
シェアハウスは都市部を中心に需要が増えてきている、一軒家を何人かでシェアして使うことができる賃貸経営の仕組みです。
テレビ番組の影響もあり、20代の若者を中心にこのシェアハウスを使うことが多くなってきました。
では空室をどのようにして、シェアハウスとして活用していくか見ていきましょう。
シェアハウスの市場
シェアハウスは全国で約3,000件(平成25年 8月時点)、東京には約2,000件(東京23区内に1,900件)、神奈川県に約250件、埼玉県に約130件とあり、東京都内の物件が約9割を占めます。
このデータからもわかるように、東京、特に東京23区内ではシェアハウスの競争率がかなり高いことがわかります。
東京23区内で空室をシェアハウスとして活用するには、しっかり市場調査を行い戦略を立ててから実施していくことをおススメします。
ターゲットの入居者を決める
まずは、シェアハウスを始める前にターゲットとなるお客様を決めていきましょう。
例えば、音大生向けのシェアハウスであれば、防音を重視した作りにすれば、音大生も気兼ねなく、楽器を弾いたりすることが出来てニーズに応えることができます。
このターゲットとなる入居者を決めないと、どのようなコンセプトでシェアハウスを運用していけばよいか?どの入居者に向けたニーズなのかわからなくなり、他社との差別化もできません。
まずはどのような入居者を集めたいのかを考えましょう。
シェアハウスの運用形態を決める
一般的に不動産を所有すれば、自分自身で管理をする自主管理と賃貸管理会社に管理をまかせる管理受託方式があります。
シェアハウスでも同じで、自分で管理をするか、管理会社に管理をまかせるか、この二つがあります。
所有者の住所がシェアハウスに近く、自分で管理できるという場合は問題ありませんが、シェアハウスはワンルームマンションなどと違って、複数の方が共有部や個人のスペースを使うことになります。
このように複雑な面もあるので、管理会社に管理をまかせることをおススメします。
若者にシェアハウスが人気
都心部では20代を中心にシェアハウスが人気です。
なぜかというと、テレビ番組の影響と今の若者の性格が関係しています。
美男美女がルームシェアをしながら恋愛をするテレビ番組がありました。若者の間でこのルームシェアをしながら恋愛をするということに、憧れをもっている若者がいるのです。
また、若者の性格も関係しています。今のゆとり世代の若者はインターネットのが普及してリアルでのコミュニケーションをとる機会が減ってきました。その分、心の奥底で人とつながりたい、いろんな人と出会いたいという若者の願望もあります。
そのようなことから、シェアハウスは若者、20代を中心に需要があるのです。
空室リスクが少なく、収入が安定している
これは上記でも説明しました、バイクガレージと同じ考え方ですが、シェアハウスは一人ではなく複数で借りて生活しています。
なので、一人が退去になったとしても他の入居者がいるので、空室リスクで家賃収入がなくなる可能性は低いです。
以上のことより、収入は安定しているのです。
空室をいかに活用するか
シェアハウスであれば、20代を中心とした若者にニーズがありますので、その方々の目線に立って、シェアハウスを運営する必要があります。
自分好みのものを作るのではなく、入居者が何を求めているのか?という視点で経営していくことが重要です。
それぞれの空室の活用方法には特徴があります。あなたが空室をどのように活用したいのか?その目的を明確にして、それに合わせて活用方法をしっかり考えることが重要なのです。
なぜ空室になっているのか?
そもそもなぜ今所有している物件が空室なのか?というところもしっかり考えなければなりません。
バイクガレージやシェアハウスは空室のマンション経営をうまく活用するための一つの手段でしかありません。
その解決策にこだわらなくても、今所有している物件の改善策はあるかもしれません。
今の現状を把握する
ワンルームマンションで考えると一度退去になると半年~一年入居がつかないような物件と退去になってもすぐ入居者が決まる人気の物件とがあります。
ここで空室の状況ということは何か原因があるので入居者から選ばれていない事実があるのです。
空室の原因として、室内が差別化されておらず入居者に選ばれないということ、建物管理が悪く、外観が汚い、賃貸管理会社が入居付けに積極的でないなど、いろんな理由が考えられます。
ちなみに、不動産の場合は立地と環境が悪い、部屋が狭いという条件はどうしても変えることが出来ません。
空室を活用するためにバイクガレージを作る、シェアハウスにするというのも一つですが、まずは今の所有している物件の現状をしっかり把握することが一番重要です。
例えば、都内駅から10分以内の物件で立地と環境が良い、部屋の広さも良い、なのにテナントが埋まらない、入居者がつかないということであれば、もしかしたら、室内が差別化されていない、建物の管理状態が悪く、入居者から選ばれないという原因があるかもしれません。
物件調査の結果、他物件と比べて室内が差別化されていないということが空室の原因だとすると、ターゲットの入居者を決めてその入居者の願望を叶えるような室内の間取り、デザイン、設備にしてリノベーションを施すというのも空室を活用する一つの解決策になるでしょう。
建物管理の状況が悪い場合は、建物管理会社を変えるのも一つでしょう。
しっかり現状を把握して、原因をつかんでその原因に対して適切に解決策を考えるのが最も重要です。
今回のバイクガレージとシェアハウスというのはその空室の活用、解決策の一つでしかないのです。
今回は、空室の活用方法をバイクガレージとシェアハウスについてご説明させていただきました。
今、空室を何とかうまくしいきたい。でもどうしたらよいかわからないという方はお気軽にお問い合わせください。
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