アパート経営を検討している方にとって一番気になることは、リスク、ではないでしょうか。もちろん、アパート経営をするメリットも気になる方も多いでしょうし、さまざまな物件情報を集めている方も多いでしょう。
しかし、特にこれからアパート大家さんになろうとしている方やこれから検討する方や、さまざまな不動産投資の中でどれがよいか検討している方、不動産以外の投資も含めてお金の運用をどうするか検討している方など、アパート経営を検討中の方にとって、一番気になるのはリスクだと思います。
どんな投資でも、リスクはつきものですが、アパート経営をする上でリスクは何があるのでしょうか?
この記事では、アパート経営に関するリスクと失敗事例について解説していきます。
アパート経営とは何か?
アパート経営とは、所有している土地(購入した土地)にアパートを建設して、入居者を付けて家賃収入を得ていく投資です。
また、マンション経営という投資もあります。マンション経営は、分譲マンションの一室を購入し、そのマンションを人に貸して家賃収入を得ていく投資です。
これらの投資は、基本的に家賃収入を得て、資産を形成していく点は同じですが、投資対象がアパートかマンションかで異なります。
※マンション経営に関わることは以下の記事を参照ください。
参照記事
アパート経営のリスクについて
アパート経営のリスクは5つあります。
- 購入する物件のリスク
- 空室のリスク
- 設備劣化リスク
- 金利上昇リスク
- 将来的な物件売却のリスク
※こちらでは概要説明に留めます。各項目のリスクについて詳しくは以下の記事で解説していますので、そちらをご確認ください。
参照記事
リスクの中でも最も注意しなければいけないのが、購入する物件のリスク、空室リスク、この2つです。購入する物件を間違えると、将来的に賃貸需要が見込めず、空室が継続的に発生することになってしまいます。
また物件の設備は、築年数の経過とともに少しずつ劣化していきますので、いずれ設備の修繕や交換が必要になってきます。
金利上昇リスクは、金利が上昇することにより、ローンの支払い額が増えるリスクです。
将来的な物件売却リスクは、将来的に物件を売却する際に資産価値が落ちる可能性があるリスクです。
アパート経営の失敗事例
アパート経営でよくある失敗事例が、アパート経営を始めて入居率が悪く、収益が安定しないことです。
アパート経営を始める方は、以下のような流れで業者から勧められ実践する方が多いです。
- 不動産業者が、将来の年金対策や資産運用のためにと、あなたが所有している土地にアパートを建てましょう(または、土地を新しく購入して)。とアパート経営の話を持ち掛けてきます。
- サブリース契約を結ぶので、もし空室になったとしても、賃料は保証しますので、安心してアパート経営に取り組めます。※ここで将来的な賃料をシミュレーションした資料なども一緒に見せられる場合があります。
- オーナーとして一番不安なことは、本当に入居者が付いて家賃収入が入ってくるかどうか?というところですから、多少収益性が落ちても、空室リスクを保証してくれるサブリース契約だから安心。と実践するオーナーが多いのです。
※サブリースに関する詳しいことは以下の記事を参照ください。
参照記事
入居者が付かない、、
しかし、アパート経営を始めたものの、なかなか入居者が付きません。理由は、物件が駅から離れすぎていたり、物件エリアでそもそも賃貸需要が見込めないことが原因です。
不動産業者は、入居者から家賃収入が入ってきて、オーナーに支払う賃料との差額で利益を上げています。なので、入居者が付かなかったり、家賃が下がると、オーナーに支払う賃料も減額せざるを得なくなります。
入居者が付かないにも関わらず、周りには更に新しいアパートがどんどん建設されていき、競合が増えていきます。
以下の記事で詳しく解説していますが、かぼちゃの馬車シェアハウス投資では、物件の入居率が非常に悪く(一時30%台まで入居率が落ちた)賃料の減額が続き、結果サブリース賃料の支払いが停止し、会社も倒産しました。
オーナーに残されたのは、賃貸需要が見込めないシェアハウスと数千万円単位のローン残債です。
参照記事
アパート経営がうまくいかず弊社に相談がきた事例
過去、アパート経営がうまくいかないとオーナーさんから相談をいただいたことがありました。
相談いただいた物件の詳細は以下の通りです。
物件詳細
- 物件:アパート
- 立地:千葉県、駅から徒歩4分の立地
- 総戸数:8戸
- 建物構造:木造
- 建物階建:地上2階
- 築年月:1972年3月(築48年)
- 間取り:1K
相談をいただいたとき、このアパートは8室中、5室空室で3年以上も空室という状況でした。
オーナーさんもいろいろと努力を重ね、管理会社を変えてみたり、外装工事をしたりしました。しかし、全く状況は変わりませんでした。
当時の不動産会社は都合の良いことばかりを言って、ただ管理をするだけ、工事を受注するだけで入居者は付かない。そんな状況でした。
そのオーナーさんから弊社に相談いただき、物件調査で、私たちは室内を見させていただきました。
室内に入ってみると、部屋の中でコバエが死んでいて、こんな状況では正直入居者は付かない、と言わざるを得ない状況でした。
このアパート経営で問題だったのは、賃貸管理会社の対応です。
賃貸管理会社の怠慢、ただ毎月管理手数料を引かれるばかり、自社の利益ばかりを求めて、賃貸管理会社として最も重要な、客付けをして家賃収入をオーナーに届けるという責任をほとんど果たしていませんでした。
※賃貸管理について詳しくは以下の記事を参照ください。
参照記事
賃貸管理会社の変更
そこで、半ば諦めかけていたオーナーさんと話をして、賃貸管理を弊社で引き継ぐことになりました。
その結果、3年間空室だった部屋を2ヶ月で埋めることができ、5室空いていた部屋は1年以内にすべて満室となりました。
付き合う業者次第で、アパート経営の結果も変わってきます。
業者の言う通りにしてもアパート経営がうまくいくわけではない
業者の言う通りにすれば、毎月家賃収入が入ってきてうまくいく、わけではありません。
基本的に上記で解説した業者のスタンスとしては、オーナーがアパート経営でどう成功するか?よりも、自社の利益をどう取るか?に重きを置いています。なので、アパートを建設してそこから安定的に家賃収入が入ってくるかどうか?将来的な賃貸需要がどうか?という点はほとんど考慮されていません。
その結果が、シェアハウス投資かぼちゃの馬車の問題そして、弊社に相談いただいたオーナー様の事例です。業者は自社の利益を第一に考えているのであって、アパート経営がどう成功するかについては考えていない、と思ってください。
このような業者側にももちろん問題がありますが、アパート経営は投資で自己責任な面もあります。
全て業者任せにせず、ある程度情報収集をして、アパート経営で失敗しないように、あなた自身でもリスクを把握する必要があります。
アパート経営で重要なことは何か?
では、アパート経営で重要なことは何なのでしょうか?
アパート経営で重要なことは、物件に継続的に入居者が付いて、家賃収入が入ることです。つまり、所有しているアパートが入居者から選ばれ続けなくてはいけません。
当サイト内の、マンション経営成功の5つの条件にもまず立地環境条件が重要、と述べていますが、アパート経営も全く同じです。そして次に、信用できる賃貸管理会社と組むことです。
失敗している事例の多くは、この購入する物件の立地環境条件を全く考慮しておらず、それらを信用できない業者が勧めています。
入居者が見込める立地環境とは?
では、継続的に入居者が見込める立地環境とは何か?それは、以下に挙げる項目です。
- 駅からの近さ
- 物件周辺の生活環境、住みやすさ
- 利便性の良さ
- 都心部へのアクセスの近さ
例えば、入居者が学生であれば、通う大学へのアクセスの良さはどうか?とか、会社員であれば、最寄りの駅までの距離、会社まで乗り換えなしで行けるかどうか?物件周辺にコンビニやスーパーなどがあり、住みやすい環境かどうか?といった条件です。
入居者は物件を探すときにまず最初に、物件の立地環境条件で選定します。長期継続的に入居者を付けるには、まず物件の立地環境条件を押さえる必要があります。
参照記事
信用できる不動産業者とは?
そして、信用できる不動産業者に管理を任せることが重要になります。
前述した通り、物件の購入から賃貸管理まで、信用できない業者に任せると、アパート経営の全てがうまくいかなくなります。
しっかりと顧客の求めていることに応えていること、客付けをスピード良くすること、自社の利益ばかりではなくオーナーのアパート経営成功を追求していること、こういったことをしっかりと実践する業者が信用できます。
参照記事
アパート経営のリスクと失敗事例のまとめ
繰り返しますが、物件の立地環境条件そして、信用できる不動産業者を押さえるかどうかで、アパート経営の成功か失敗の8割は決まります。
アパート経営で失敗しないように、今回説明した、失敗事例やアパート経営のリスクをしっかりと押さえておきましょう。
※以下にリスクと、失敗事例に関する記事を挙げておきます。一度目を通してみてください。
参照記事
アパート経営で具体的にどのような物件を選定すれば良いか?実際の物件事例など詳しく話を聞きたい方は一度お問い合わせください。相談は無料で受け付けています。