「高齢の父が株や不動産を持っているんだけど、これってもしかして税金がかかるのでは?」」「両親が亡くなったら税金はどれくらい払うのだろう?」「父が一棟マンションを持っているけど、万が一が起きたら税金を払うのだろうか?」そんなことを考えたことがあるのではないですか?実は、世の中のほとんどの人が相続の際、税金はかかりません。本日は相続対策についてお話しさせていただきます。

1.相続税がほとんどの人はかからないって本当?

実はほとんどの人は遺産を相続しても相続税はかかりません。そのことについてお話しさせていただきます。

下記の公式は相続した財産から一定額を引く、相続税の非課税枠というものです。

 

3000万円+相続人の人数×600万円=相続税の非課税枠・・・(1)

 

上の式に当てはめて、計算した値より相続した財産が少ない場合は税金がかかりません。

具体例 相続財産4000万円、法定相続人が3人、妻、子供2人の場合、(1)より

3000万円+3人×600万円=4800万円(基礎控除額)

4000万円(相続財産)<4800万円(基礎控除額)

基礎控除枠より相続財産が少ないので相続税はかかりません。このことより、このケースでは4800万円を相続財産が超えない限り相続税はかからないのです。4800万円の遺産相続というと一部の限られた方

平成27年には死亡者数1,290,444人のうち103,403件が相続税の課税対象となっております。つまり、全体の死亡者数から92%の案件で相続税はかかっていません。ですので、すべての人が亡くなってから税金を納めるというわけではないのです。次に過去の相続税基礎控除枠について振り返ってみましょう。

1-1相続税の過去

実は27年より以前の方が、相続税を納める人は少なかったのです。その背景には平成27年から、相続税の基礎控除枠の水準が下がったことにあります。それより以前は基礎控除枠の水準は高かったのです。平成26年までは下記の公式で非課税枠の計算をしていました。

 

5000万円+法定相続人の人数×1000万円=相続税の非課税枠・・・(2)

 

この上記の公式より、基礎控除枠の水準が高く相続財産が多くても、相続税を払う人がさらに少なかったのです。事実、平成26年が95.4%のの案件で相続税はかかっていません。ではなぜそもそもこのように相続税の基礎控除枠の改正となったのか?

それは主に4つ理由があります。

1-2基礎控除枠が改正になった4つの理由

では今から基礎控除枠が改正された理由を4つお話しします。

  1. 死亡者数のうち相続税申告書を提出する人が少ない。つまり、一部の資産家のみが相続税を負担していることになります。
  2. 基礎控除枠の水準が高かったので、相続税の納付額が少なかった。平成3年は実行税率2%だったのが、平成22年では11.2%になっています。
  3. 実効税率:相続課税価格のうち、納付税額の割合のことである。
  4. バブル期の基礎控除枠が据え置かれている。バブル期以降、相続税の税収は減少している。平成5年度の相続税の税収は9兆円に対し、平成22年度は1.2兆円となっています。

上記の4つの理由から基礎控除枠の水準を下げ、相続税を多く納めるよう国が動いたのです。

相続税の基礎控除枠について、調べれば理解できる範囲だが一般の方は相続税に関して難しい、面倒くさいというイメージが先行して理解している人は少ない。ただこれからは、大相続時代です。団塊の世代の方が高齢になっていきさらに相続で資産が動いていくことになるでしょう。次に大相続時代のお話しをさせていただきます。

財務省ホームページ参照:http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/property/e07.htm

2.大相続時代

1947年~1949年に生まれた団塊の世代の方々は現在68歳~70歳となります。この年の人口分布は突出しています(68歳~70歳 人口約100万人 10歳までの格年齢 人口約500万人 今の10歳未満の各人口の約2倍)。そして国内の相続資産や人間の寿命より、今後10年間で相続により200~500兆円の金融資産が次世代へと移ると言われています。つまり、人口分布、時代の流れから考えると今後相続の問題は多く発生するということが予測されます。

2-1大相続時代の背景

ではなぜ、高齢者がこれだけ資産を持っているのか?

それは時代をさかのぼると1970年代~1980年代では、日本は輸出主導型経済の国で高いときは1ドルあたり260円(今が1ドルあたり110円代なのでどれだけ円安かがわかるであろう)でしたので、日本は輸出が強かったわけです。結果、経済収支が黒字に転じ日本全体の景気も良くなり金回りがよくなり当時の人は資産を多く持ち、その流れから現在高齢になり資産を持っているということになるのです。また、高齢者は長生きしてお金がなくなることを恐れています。ですので、生前にお金を使わずそのまま預金として残し、結果亡くなった際に多額の相続資産が動くのです。

参照:総務省統計局http://www.stat.go.jp/info/today/114.htm  /野村資本市場研究所

2-2過去納税者No.1は?

では過去最も多く相続税を納めた人をご紹介します。

一位 ブリヂストン・石橋幹一

遺産総額:約1646億円 相続税額:約1135億円

二位 パナソニック・松下幸之助

遺産総額:約2450億円 相続税額:約854億円

遺産の総額でいえば経営の神様、松下幸之助が一位ですが、相続税額でいえばブリヂストンの石橋幹一となります。

3.じゃあ相続税はどんな人が納めるの?

礎控除枠より多くの財産を相続した場合は相続税がかかります。平成27年では死亡者数全体の8%の案件で相続税を払っています。平成26年では4.4%です。では、実際に相続対策をするにはどうすれば良いか?具体的にお話しさせていただきます。

4.生前にとるべき3つの相続税対策

続の対策をするには、生前に対策をするのが重要です。なぜなら、亡くなってからでは、できることがほとんどないからです。ここでは、生前にできる相続税の対策について代表的で効果的な3つの方法について紹介します。

  1. 生前贈与
  2. 生命保険の活用
  3. 不動産の活用

それぞれ簡単に解説していきたいと思います。

4-1生前贈与

毎年110万円以内の財産を生前贈与する方法があります。

 

(一年間に取得した財産-110万円)×税率=贈与税・・・(3)

 

(3)は贈与税を計算する公式です。これより、年間(1月1日~12月31日)で贈与が110万円以内の財産であれば税金がかからないのです。例えば毎年110万円の財産を贈与した場合

(110万円-110万円)×税率=0

つまり、贈与税は納めなくて良いわけです。

以上のことより、毎年110万円以内の財産を贈与していけば相続税対策になります。

4-2生命保険

生命保険を活用することにより、さらに相続対策になります。生命保険も非課税枠があるのです。

 

500万円×法定相続人の数=非課税枠・・・(4)

 

保険金に対して、この(4)の範囲内であれば相続税の課税対象にはなりません。

例えば5人家族、夫の死亡、妻、子供3人、死亡保険金2000万円の場合

500万円×4人=2000万円(非課税枠)

2000万円(死亡保険金)-2000万円(非課税枠)=0

つまり上記より、保険金は相続税の課税対象には含まれないのです。ですので、同じ金額のお金を遺族に残す場合は、現金で残すより保険金として残す方が相続対策になるわけです。また、もし非課税枠を超えたとしてもまだ(1)の相続税の基礎控除がありますので多少この保険金の非課税枠を超えたとしても心配はありません。

4-3不動産

現金でするよりも、土地や建物で相続したほうが評価額が低くなります。土地の場合だと公示価格の80%、建物だと50%、賃貸中のワンルームマンションだと30%にもなります。ですので、不動産は非常に相続対策の効果が高いわけです。例えば①2000万円の現金を相続した場合②2000万円の土地(500万円)・建物(1500万円)を相続した場合③2000万円の土地(500万円)・ワンルームマンション賃貸中(1500万円)を相続した場合

  1. 現金2000万円が評価額
  2. 土地400万円が評価額+建物750万円が評価額=1150万円が評価額
  3. 土地400万円が評価額+ワンルームマンション賃貸中450万円が評価額=850万円が評価額

850万円<1150万円<2000万円となるので、不動産特に賃貸中のワンルームマンションがどれだけ相続対策になるかは一目瞭然です。

以上の3つのことより、生前に相続対策をすることは大切な資産を守る上で非常に重要であります。

ちなみに弊社では資産管理の達仁としてこの不動産の相続に対してアドバイスをしています。

最後に結局はどうすれば良いか、まとめてお話しをさせていただきます。

5.結局は何からすれば良いの?

ずは家族や身内(配偶者、子、両親、兄弟姉妹など)の人で、不動産・土地・株・預金など持っている人がいるかどうかわかる範囲で聞くことが重要です。

いきなりプロの税理士さんなどに相談せずに、まずは家族や身内の人で、不動産・土地・株・預金などを持っている人がいれば直接聞いてどれくらいの金額の財産なのかわかれば、その総資産の額が上記の計算式より多いか少ないか調べる。これくらいであれば、手軽にできるのでぜひ試していただきたい。

5-1聞いてもよくわからない場合は?

3000万円+法定相続人の数×600万円が基礎控除額なので、一般的には両親・身内が資産家、多額の保険金をかけていない限りそんなに大きな心配はする必要はありません。どうしても気になる場合は、弊社にも提携している税理士がいるので気軽にご相談ください。

5-2身内の人が資産家の場合

まずは、身内で話し合ってこの資産をどのように分けるかを家族会議をするべきである。事前に現在ある資産をどのように分配するかを決めておけば万が一が起こった場合に争いが起こる確率は低くなる。万が一が起こってから、財産を残された遺族で話し合って決めるとなるとやはり人はみなお金が欲しいわけだから欲が出る。特に、法定相続人(配偶者と被相続人の兄弟、親など)で仲が悪い場合はいわゆる争続となる。よくドラマなどで見る遺産相続争いだ、、、、

知っている税理士がいなければ、弊社にご相談ください。

5-3手順のおさらい

  1. 家族で話し合いどのように財産を分けるかを決める
  2. 家族や身内がどのような資産を持っていて、総資産はいくらくらいかを聞く
  3. もし総資産額がわかれば簡単に(1)の公式で基礎控除枠より多いか少ないかを計算してみる
  4. 少なければ考慮する必要はない。多ければ税理士に相談してみる

相続税の具体的な計算となると専門知識も必要になるので、一般の方がするには難しいでしょう。その際は知っている税理士に相談してみましょう。弊社でも提携している税理士はいますが、不動産に関してはおまかせください。