サブリース契約とは

ブリースとは、賃貸管理会社が不動産オーナーから物件を借り上げて、賃借人に転貸する賃貸管理における契約形態のひとつのことです。もっとも多いのが、アパート建築業者によるアパートオーナー向けのサブリースです。

大東建託や旭化成など、ほとんどの大手アパート業者は、サブリースによる賃貸管理契約を締結しています。また分譲賃貸マンションで言えば、スカイコートなどもサブリースを提供していることが多いです。

※参考:賃貸管理会社が不動産を借り上げて転貸せずに自社で使う契約方式のことをマスターリースと言います。

サブリースの契約条件

サブリースの契約条件は、各賃貸管理会社によって異なります。ですが、大体次のようなものになっていることが多いです。

  1. 借り上げ賃料=設定家賃の80〜90%
  2. 契約後1〜3ヶ月後の入金からスタート(免責期間)
  3. 礼金や更新料はなし
  4. 施設設備の改修はオーナー負担(賃借人負担分除く)
  5. 空室でも家賃は支払われる
  6. 賃貸管理全般が完全管理会社お任せ
  7. 場合によっては入居者入れ替わり時に免責期間
  8. サブリースの条件見直し条項があるかどうか

この条件を見ていただければわかりますが、オーナーとしては、手取りの家賃が減る代わりに、空室リスクを背負う必要がなく、マンション経営やアパート経営に関して自身はまったく何もしなくてもよい状況を作ることができます。

むしろ、何もすることがないので、サブリースの場合は、契約をしてしまえば、基本的にお金が勝手に入ってくるだけになります。(ローンを組んでいる場合は、お金が引き落とされて、家賃が入ってきての循環だけとなります。)

サブリースが普及している理由

なぜサブリース

当然のことながら、サブリース契約がしっかりと履行されるのであれば、オーナーとしてまったくリスクなくマンションやアパートなど不動産を運用することができるので、おいしい話ということができます。だから、サブリースを組んでいる人が多いのかというと、そうではありません。

サブリース契約を結んでいるオーナーが多いのには、別の理由もあるのです。

意外な真実

先にもお伝えしましたが、サブリースはアパート建築会社派生の賃貸管理会社が多く活用している方法です。(旭化成や大東建託などの賃貸管理形態の99%がサブリースといわれています。)

アパート建築業者は、当然のことながら、アパートを建築してもらうことで、収益を得ることができます。アパート建築業者も競争が厳しいので、空き地を所有しているオーナーに対して、猛烈な営業活動をします。

そのエリアの賃貸需要があるかどうかは関係ありません。(すべての営業マンがこうなのではないですが、、、かなりの割合該当するでしょう。)

どうせ、アパートを建築したらサブリースにして、大家には家賃が入るわけなので、どんどん提案することができるわけです。そして、こんな場所にアパート建てて儲かるんだろうか?と疑念を抱く人に、大丈夫です、うちでサブリース契約をして、家賃を確実にお支払いしますよと、アパート建築の断り文句を消して、クロージングしていくことになるのです。

このようにしてアパート建築営業とサブリースは、表裏一体、一蓮托生の関係性になっているので、サブリースは放っておいてもどんどん増えていくことになるのです。

サブリースの問題点

サブリースの問題点

今ご覧頂いたとおり、サブリースは、オーナーがリスクを負わなくて済むように、賃貸管理会社がリスクを代わりに背負うことで成り立つビジネスです。そして、サブリースを実行しているほとんどの賃貸管理会社は、サブリースによる利益は得ていません。

ほとんどが、アパートを建築する際の利益で成り立っています。サブリースはとんとんか下手したら赤字経営で、その利益の補填をするために、アパートを建築させてサブリース件数を増やしていくという非常に厳しい悪循環に入っているのです。

さらに、上の契約条件でもさらっと最後に記載しておきましたが、サブリース契約をする際に、契約条件の変更についての条項が含まれることがあります。これは、当初の想定通りの家賃水準であれば、規定通りの家賃を支払うけれど、家賃相場が下落したら、併せて借り上げ賃料も下げますよというもので、トラブルの火種になっています。

特に、物件が古くなると得られる賃料も下落していくので、築年数が経過すると問題が生じてくることが多いです。また、今はまだよいですが、2020年以降空室問題が悪化してくるとさらにトラブルは頻発することになるでしょう。

サブリースを巡るトラブル

というのもオーナーとしては、サブリース契約は、基本的にずっと同じ家賃が振り込まれると思っているのに、賃貸管理会社としては、当然家賃相場が下落したら借り上げ家賃も下がるものだと思っているからです。にもかかわらず、アパート建築時にはオーナーにとって不利になるので、堂々と告知しないから認識にギャップが生まれるのです。

また、もっと最悪なパターンとしては、サブリース業者が倒産して、家賃が振り込まれないことです。この場合、賃借人は賃貸管理業者に家賃を支払っていますので、業者が倒産してしまい家賃の不払いが起こった場合、だれもオーナーに家賃の補填をすることがありません。

サブリースの致命的な欠点は、まさにこのサブリース業者自体が倒産するリスクがあることです。

そして、サブリース業者はアパート建設業者であることが多く、ほとんどがアパートの建築利益で食っており、サブリースはほとんど儲かっていません。従ってアパートを建て続けない限り、業者として継続することは難しく、狩猟型の経営スタイルなので、倒産するリスクが結構高いということになります。

それでもサブリースがよいですか?

このようにサブリースは、一見条件のよい契約だと思われがちですが、なかなかオーナーとしてはリスクが高いものでもあります。しっかりと相手業者を見極めて、判断頂けたらと思います。サブリース契約を検討している方、あるいはすでにサブリース契約を締結している方は、併せてこちらの記事もご覧下さい。参考記事:サブリース契約に潜む危険

大神 健志大神 健志

もし、サブリース契約をしていて、業者からの家賃が遅れることがあったり、振込がなかったりする場合、非常に危険な状態です。一刻も早く手を打つことが重要ですので、至急お問い合わせ下さい。最優先で対応させて頂きます。