マンション経営をこれから始めようと考えている方の中で、オーナーチェンジ物件を検討している方もいると思います。
オーナーチェンジは居住中の状態で物件を購入するので、空室物件を購入する場合と状況が異なります。
「空室物件と違って、オーナーチェンジ物件のメリット・デメリットは何なのだろうか?」
「中古物件を購入する際、中でもオーナーチェンジ物件を購入する際に注意すべき点は何があるのだろうか?」
等、いろいろと気になることもあるのではないでしょうか。
この記事では、オーナーチェンジ物件のメリット・デメリット、押さえるべきポイントについて説明していきます。
中古物件を購入する場合、オーナーチェンジ物件のケースがほとんどだと思いますので、ぜひ押さえておいてください。
オーナーチェンジとは?
オーナーチェンジとは、居住中の物件を売買をする取引形態のことを言います。
入居者は変わらず、オーナーだけ変わることからオーナーチェンジと言われます。
オーナーチェンジ物件は、居住中なので、購入してすぐに家賃収入を得ることが出来ます。
オーナーチェンジ物件のメリット・デメリットは?
メリット
オーナーチェンジ物件のメリットは、購入時すぐに家賃収入を得られることです。
マンション経営を始めて、家賃収入が入ってくるか?入ってこないか?オーナーにとっては重要な問題です。
一方、空室の物件は、まず入居者を付けるために賃貸ポータルサイトに掲載したり、賃貸仲介会社に宣伝したり、物件購入後に客付け努力が必要になります。
デメリット
オーナーチェンジ物件は居住中のため、室内の状況を詳しく見れない点がデメリットです。
マンションを購入後、部屋内部の設備、エアコンやガス給湯器、IHコンロ等、部屋内部の水回りの排管が、経年劣化から不具合や故障が発生する可能性があります。
設備が壊れれば、修繕・交換費用が数万円から数十万円かかる場合があります。
マンションを購入してから「クーラーが壊れた」「ガス給湯器が壊れた」となれば、いきなり修繕費用を手出しすることになります。
オーナーチェンジ物件で押さえるべき3つのポイント
また、居住中とはいっても安心はできません。入居者が良い属性か?悪い属性か?といった問題があります。
悪い属性の入居者の場合、家賃を滞納したり、即退去したり、近隣の住民に迷惑をかけたり、物件を購入してから入居者に関わる問題が発生する可能性もあります。
また居住中で、家賃収入も入ってくるのに、なぜ前オーナーがマンションを売却しようと考えるのか?です。
何かしら問題や悩みを抱えて、物件の売却を検討している可能性があります。
一時的に資金が必要だ。ローン残債が多く残っており、損切りしても良いので今物件を売却したい。等の個人的な理由は別として、空室率が高い、設備の故障や修繕が頻繁に発生する、建物管理が機能していない等、物件や管理会社に問題がある場合は要注意です。
一時的に家賃収入が入ってきても、すぐ退去して空室期間が長引いたり、突発的な設備修繕費用が必要になり、いきなりマンション経営で行き詰まる可能性もあります。
そのため、中古物件を購入する際、中でもオーナーチェンジ物件を購入する際は以下3点、必ず押さえて下さい。
- 修繕履歴を確認すること
- 入居者の属性をチェックすること
- 物件・物件周辺を調査すること
1.修繕履歴を確認すること
購入後、設備の不具合が起こるかどうか?リスクを事前に把握するために、賃貸管理会社に問い合わせて、以下マンションの修繕履歴を確認しておきましょう。
- エアコン、ガス給湯器、IHコンロ等の設備の交換時期はいつか?
- クロスの経過年数は何年か?
- 過去どういった設備の交換・修繕を実施したか?
また、可能であれば物件内部の写真も確認しましょう。
現入居者が入居する前に、
- どのような内装の状態であったか?
- クロスは綺麗な状態か?
- 浴室やトイレ、キッチンの状態は?
等、事前に部屋内部の状態を写真で目視することで、修繕履歴と照らし合わせ、より明確に設備状況を把握できます。
内装・浴室・トイレ・エアコン・IHコンロの写真
2.入居者の属性をチェックすること
前述したように、購入後、入居者が滞納したり、即退去したり、他の部屋の住民に迷惑をかけたり、といったことも考えられます。
現在、賃貸管理をしている会社に問い合わせて、過去の入居者の状況や賃貸借契約書を確認してもらい、
- 入居者がどんな性格の人なのか?
- 年収
- 年齢
- 職業
- 過去の滞納状況
等、可能な限り入居者の情報収集をして後々問題が発生しないか調査が必要です。
入居者の属性から、購入後問題が発生しそうな場合は、購入を急ぐ必要はないと思います。
3.建物・物件周辺を調査すること
部屋内部が見れなくても、建物の外観や内観、物件の立地環境から得られる情報もあります。
オーナーチェンジ物件は購入後、家賃収入が入ってくる点はメリットですが、マンション経営を長期的に考えたときにそのメリットだけで購入を判断するのはリスクがあります。
家賃収入の資産を継続的に得ていくためには、今後入居者が継続的に付くか?物件の立地環境・建物管理・専有面積・室内状況それらを総合的に考えて物件を選定しなければいけないからです。
- 物件は駅から徒歩圏内で近いか?物件周辺に利便性が良い施設はあるか?
- 建物の外観や内観は清潔感があり見た目は良いか?
- 室内は狭すぎないか?入居者ニーズに合った設備が備えられているか?
立地環境・建物管理・専有面積・室内状況について詳しくは、以下の記事をご参照ください。
参照記事:
重要事項調査報告書の確認
また、建物管理会社が所有している重要事項調査報告書も問い合わせて確認しましょう。
重要調査報告書から、
- 現在の修繕積立金の総額
- 過去の修繕工事履歴
- 今後の修繕計画
- 管理費・積立金の改定有無
- アスベストの使用の有無
- 耐震診断の有無
等の情報を得られます。
上記の情報から、今後入居者が将来的に付くような物件か?管理費・修繕積立金が上がり毎月のランニングコストが上がる可能性があるか?建物の寿命は長期的に持つか?等、外観や内観を見るだけでは判断できない情報を把握できます。
重要事項調査報告書
不動産会社に全て一任出来る
以上のように、マンションのオーナーチェンジ物件は、メリットがある反面、デメリットがあり、押さえるべきポイントがあります。長期的にマンション経営で収益を上げていくためには、事前に前述したデメリットを理解し、ポイントを押さえなければいけません。
しかし、全てをあなた自身で実践する必要はありません。
- 修繕履歴を確認すること
- 入居者の属性をチェックすること
- 物件・物件周辺を調査すること
上記3点は信用できる不動産会社に依頼すれば、全て実施してくれるからです。
信用できる不動産会社であれば親身になって、過去の修繕履歴や入居者属性、等からマンション経営に適している物件かどうか?アドバイスしてくれると思います。
しかし、過去の修繕履歴を教えてくれなかったり、入居者の情報を教えてくれなかったり、やり取りの中で信用できない業者だと判断すれば、物件の購入は控えた方が良いです。物件購入後、設備の突発的な修繕や家賃の滞納、入居者の即退去等、いきなり問題が発生するかもしれないからです。
以下の記事も一度ご参照ください。
参照記事:
まとめ
マンションのオーナーチェンジ物件を選ぶ際のメリット・デメリット、押さえておくべきポイントを以下に挙げました。
メリット
- オーナーチェンジ物件は購入後、家賃収入が入ってくること
デメリット
- 室内が見れないので、設備劣化のリスクや入居者のリスクがあること
押さえておくべきポイント
- 修繕履歴を確認すること
- 入居者の属性をチェックすること
- 建物・物件周辺を調査すること
マンションのオーナーチェンジ物件を購入したいと考えている方はぜひ一度、お問い合わせください。
事前に押さえておくべきポイントを調査した上で、物件をご紹介させていただきます。