不動産投資ローンと金利の実態

今、低金利の影響、将来の年金が減少する、賃金がなかなか上がらないそんな状況下でなんとか所持している現金を運用できないかと考え、不動産投資を始める方が増えてきました。

不動産投資を始める方のうち、ローンを組む方は多いです。

今回は不動産投資とローンについて必ず知っておくべきこと、金利の実態についてご説明していきます。

不動産投資ローンとは?

一般的にローンと聞くと住宅を購入する際の住宅ローン、自動車を購入する際の自動車ローンなどを思い浮かぶ方が多いと思います。

では不動産投資のローンとはどういうローンかといいますと、投資用のマンションを購入したり、アパート一棟を購入したりする際に不動産を担保に借りるローンのことです。

不動産投資ローンはどのように組むのか?

不動産投資ローンはどのように組むのか?

不動産投資のローンの組み方については様々あります。では不動産投資ローンはどのように組むのかご説明していきます。

不動産投資ローンの組み方

不動産の物件は高額なので、一括現金で購入ではなく、ローンを組んで購入する方が多いです。

ローンの組み方には以下の方法があります。

  1. 頭金+ローンを組んで物件を購入する
  2. 物件価格をフルローンを組んで物件を購入する
  3. 物件価格+諸経費のオーバーローンを組んで物件を購入する

例えば、1,000万円の物件を購入するとしたときに具体的には以下の様なローンの組み方をします。

  1. 頭金で400万円、残りを600万円でローンを組んで物件を購入する
  2. 1,000万円のローンを組んで物件を購入する
  3. 1,000万円と諸経費(200万円とする)込みでローンを組んで購入する

上記のような方法で、不動産投資のローンを組んでいきます。

後程、ご説明していきますが不動産投資は物件を現金一括で購入するよりもローンを組んで購入した方がレバレッジが効く場合があります。

不動産投資ローンの金利について

不動産投資ローンの金利について

ローンには変動金利と固定金利があります。

では変動金利と固定金利について詳しくご説明していきます。

変動金利

変動金利は将来の金利が確定していない金利です。

例えば日本の経済状況の変化により、金利が上昇したり、下がる場合があります。変動金利は半年に1回、年に2回金利の見直しがされ、5年に1回、返済額が見直されます。

金利の見直しは半年ごとに行われるものの、返済額が見直されるのは5年に1回です。

基本的には条件が同じであれば、固定金利と比べて変動金利の方が金利が低くなります。変動金利は将来的に金利が上昇した場合に返済額が増えるので注意が必要です。

固定金利

固定金利は返済期間中は金利が見直されることはありません。固定金利は変動金利と比べると金利が高くなります。

どうすればローン審査が通るのか?

どうすればローン審査が通るのか?

ローン審査が通りやすい条件は以下の項目です。

  • 自己資金が多いこと
  • 物件の実質利回りが高い
  • 勤務先の属性が良い
  • 年収が高い

以上の条件が揃っていることでローン審査が通りやすくなります。では具体的にご説明していきます。

自己資金(預金)が多いこと

金融機関にとっては、借り手から返済が滞ることが最も大きなリスクです。

自己資金(預金)が多ければ、金融機関側から返済ができなくなるリスクが低いと判断されるため、ローンが通りやすいです。

物件の実質利回りが高い

金融機関は担保となる物件の実質利回り、つまり物件の収益性も確認します。物件の実質利回りが低いと将来のローン返済に影響を及ぼすため、実質利回りが低い物件は審査が通るのが難しくなります。

勤務先の属性

金融機関にとっては融資を受ける人の経済力、安定性を見て返済できるかどうかを判断します。

例えば、下記の条件のAさん、Bさんが不動産投資ローンを申し込んだ場合です。

 

Aさん Bさん
企業規模 大手企業 中小企業
資本金 10億円 1,000万円
役職 部長 主任
年収 1,000万円 400万円

 

上記の条件の場合はAさんの方が将来的に安定収入、経済力があると総合的に判断され、ローンが通りやすくなります。

それだけ、企業規模や資本金、役職、年収の属性はローン審査で重要になってくるのです。

年収が高い

年収が高ければその分審査も通りやすくなります。上記の表でもあるように、年収が1,000万円、大手企業となれば属性的にもローン審査が通りやすくなります。

不動産投資ローンを組んだ際の注意点

不動産投資ローンを組んだ際の注意点

不動産投資でローンを組んだ際の注意点についてご説明していきます。

下記に不動産投資ローンを組んだ際の注意点について挙げました。

  • 空室になった場合
  • 売却した際に残債が残る場合がある
  • フルローンやオーバーローン

では一つ一つご説明していきます。

空室になった場合

空室になった場合は家賃収入が入ってこないので注意が必要です。

例えば、年収500万円のサラリーマンの方が毎月の手取りが30万円でローン返済が8万円、家賃収入が10万円の場合です。

家賃収入が入ってくれば、10万円から8万円を差し引いて、手元に2万円の収益が残ります。

ただ、空室で家賃収入が入ってこなければ、8万円の毎月のローン返済をしなければなりません。もし余裕のない生活をしていた場合に、貯金を切り崩すか、生活水準を下げなければなりません。

給与手取り 30万円
家賃収入 10万円
生活費その他 -20万円
ローン返済 -8万円
合計 12万円

家賃収入が入ってくる場合

給与手取り 30万円
家賃収入 ×  (空室で家賃収入が入ってこない)
生活費その他 -20万円
ローン返済 -8万円
合計 2万円

空室で家賃収入が入ってこない場合

上記の例だと空室の場合は10万円、毎月の収支に変化があります。

10万円毎月の収支に影響が出ると、生活が急変する場合があります。空室になった場合でもしっかり対処できるように、手元に資金を準備しておきましょう。

売却した際に残債が残る場合がある

不動産投資ローンを組んで完済が終わらないうちに売却すると残債が残ります。

過去、バブル期の1990年前後は不動産価格が非常に高かったです。その当時キャピタルゲインを目的として不動産を購入した人は、バブルが崩壊してから地価が一気に下落し、不動産価格も下落。

結果として売却できたとしても、何百万円もの負債を抱える人、自己破産をする人が出てきたのです。

ですので、不動産を購入して、売却する際に不動産価格がローンの残債よりも低ければ残債が残ることになります。そして、ローン返済に追われることになるのです。

フルローンやオーバーローン

フルローンやオーバーローンを組んだ際は月々の返済において注意が必要です。

空室の際の注意点と被るのですが、フルローンやオーバーローンを組む場合は、そもそも手元資金が少ない場合が多いです。

フルローン、オーバーローンを組んだ場合、頭金を入れて物件を購入する場合と比べて月々の返済の額が大きくなります。

それこそ空室となった場合に非常に負担が大きくなるので、出来る限り頭金を入れて、ローンを組むようにしましょう。

不動産投資ローンを組んだ際のメリット

不動産投資ローンを組んだ際のメリット

不動産投資をローンで組んだ際のメリットとしては、レバレッジが効くことです。

そもそもレバレッジとはどういうことなのでしょうか?

不動産投資でレバレッジを効かせるというのは、「少ない自己資本で他の資本力を借りながら、高い収益を上げるということです。」

ではレバレッジについて具体的にご説明します。

レバレッジとは具体的に?

例えば1,000万円を自己資金として、1,000万円の物件と、3,000万円の物件を購入した場合です。

A物件 B物件
自己資金 1,000万円 1,000万円
購入物件 1,000万円の物件 3,000万円の物件
借入金 なし 2,000万円
年間収益 90万円 270万円
年間利息 なし 70万円
表面利回り 9% 9%
実質収益 90万円 200万円

A物件の実質利回り

90万円(年間収益) = 90万円(実質収益)

 

B物件の実質利回り

270万円(年間収益) − 70万円(年間利息) = 200万円(実質収益)

 

計算結果から、90万円(A物件実質収益)<200万円(B物件実質収益)となりました。

つまりレバレッジを効かせるということは、「同じ自己資金でも他の力(不動産投資ローン)を借りて大きな利益を生み出す」ということです。今回の例は同じ1,000万円の自己資金の例を挙げました。

ですので、購入物件が長期安定的に収益が見込めると事前に調査して明確になっているのであれば、不動産投資ローンの力を借りて物件を購入することでレバレッジが効くことになります。

レバレッジ効果の注意点

ただ注意していただきたいのが、レバレッジ効果を使おうとするときに変動金利の金利上昇により、利息額が増えた場合です。

上記の例だと、年間収益が270万円なので利息額が180万円を超えると、レバレッジ効果が得られません。

 

270万円(年間収益) − 180万円(利息額) = 90万円(実質利回り)

 

上記の計算結果だと、借入をしないで物件を購入した場合と同じになりますのでレバレッジ効果を見込んだ意味がなくなります。利息額の変動には注意しましょう。

金利上昇のリスク

ここまで都度ご説明してきましたが、不動産投資ローンを変動金利で組んだ場合は金利が上昇した場合に返済額が増えます。

金利が上昇した場合に対処する方法としては、繰り上げ返済することをおススメします。繰り上げ返済をすることによって返済額が減るので、金利上昇のリスクに対処することができます。

まとめ

今回は不動産投資でローンを組んだ場合の注意点や、メリットについてご説明しました。

不動産投資のローン返済は毎月になるため、月々の収入・支出と直結しています。本業の給与と家賃収入からローン返済額や毎月の生活費を考えた際に無理のない範囲で設定していきましょう。

 

 

中野 拓中野 拓

不動産投資のローンについてご説明しましたが、一番重要なのは月々の収支の中で、空室の場合と家賃収入が入ってくる場合をしっかり把握して月々の返済を考えることです。

もし不動産投資のローンについて詳細をお聞きした場合はお気軽にお問い合わせください。我々、プロのコンサルタントがあなたの不動産投資ローンに関するお悩みを一緒に解決させていただきます。