不動産投資で成功するにはどんな条件を押さえれば良いですか?成功している不動産投資家はどのようにしているのですか?
長くマンション経営コンサルティングをしていると、このように質問されることは多くあります。
不動産投資で安定的な家賃収入を得ることは、将来の収入源となり、高利回りで資産形成をするのに効果的です。不動産は投資の中の王道といえる資産であり、非常に時代を問わず選ばれ続けている手段と言えます。
一方で、世の中には不動産経営でうまくいく人ばかりいるわけではなく、失敗している人が多くいるのもまた、否めない事実です。
「不動産投資で成功している人と失敗している人の違いは何なのか?」
この記事では、不動産投資で成功している人と失敗している人の違いを分析することで導き出した、「不動産投資で成功するための5つの条件」について説明していきます。
不動産経営でうまくいっている人は、運任せだったり、感覚的だったり、無秩序に投資していたわけではありません。しっかりとこの不動産投資で成功するための5つの条件を押さえるべきポイントとして押さえているのです。
※厳密には、不動産投資・マンション投資・マンション経営・不動産経営・アパート経営、これらは少しずつ異なる言葉ですが、一旦ここでは同義として取り扱っていきます。当サイトでは、さまざまにある不動産投資の形態のうち、中古ワンルームマンション経営をもっとも効果的な不動産投資形態としてオススメしています。資産運用で中古マンション経営をする5つの理由をご覧ください。
不動産投資の成功とは?
まず、不動産投資の成功とは、どういう状態のことをいうのでしょうか。
安く物件を買って、高く売却して、利差を得ることでしょうか。それとも、高い利回りとして、家賃収入を得続けることができる状態でしょうか。
不動産投資には、さまざまなニーズがあって、一概に「これが成功」とは言いにくい側面はあります。なので、抽象的な概念でいくと、不動産投資の成功とは、次のことだと言えるはずです。
不動産投資の目的を遂げること
ただし、これだと抽象的すぎて、わかりにくいと思いますし、特に初心者の方にはわかりにくいと思いますので、少し踏み込んで具体的に解説します。
※不動産投資の目的は、次の5つが主流となっています。
- 将来の私的年金
- 高い利回り=資産運用
- 生命保険の代わり
- 相続税の軽減、相続対策
- 売却益を得る
不動産投資成功の定義
不動産投資の成功とは、キャッシュフローから利益が継続的に出て、最終的に投資資金を回収できた状態
これです。
つまり、不動産投資で成功するということは、毎月の家賃収入からの利益や売却益などを通して、支払ったお金よりも得た利益が上回る状態になることです。非常にシンプルで間違いのない定義だと思います。
では逆に、不動産投資の失敗とはどういう状態を言うのでしょうか。
不動産投資の失敗とは?
では、逆に不動産投資の失敗とはどういう状態のことをいうのでしょうか。
不動産投資において、失敗が確定するのは、物件を売却した時点です。所有する限りにおいては、家賃収入を得ることができますので、成功にする可能性がありますが、売却してしまっては利益を得ることは確実にできなくなります。従って、失敗の定義は次のようになります。
キャッシュフローが赤字で、最終的に投資資金を回収できないことが確定すること
- 物件を売却して、最終的に赤字が確定すること
- キャッシュフローが赤字続きで、売却してもしなくても、もはや投資金額を回収できる目処が立たない状態
投資ですので、投資した資金を回収しなければ、失敗に終わってしまいます。当然、不動産投資の目的も果たせません。
投資資金を回収できるかどうか?
つまり、不動産投資において、成功と失敗をわけるポイントは、投資資金を回収して利益を残せるかどうかということです。
一時的に利益を残せるのではなくて、不動産投資トータルで、キャッシュフローから利益を残せることです。
例えば、一時的に利益を残せても、長期的には利益を残せなくなることもあります。
- 物件を購入して数年は入居者がついて、家賃収入から利益が上がった。しかし数年後、空室率が上がり利益が得れなくなった
- ローン返済の金利が上昇し、返済額が増え、キャッシュフローが回らなくなった
- サブリース契約を結び賃貸管理会社に管理を任せていたが、会社が倒産し、賃料も入らなくなり、収入が途絶えた
このように、一時的にキャッシュフローから利益が出ても、投資期間全体で見て利益を上げなければ、成功とは言えません。
不動産投資で成功するためにどうすれば良いか?
では、不動産投資で成功するためにはどうすればよいのでしょうか。不動産投資で失敗している人と成功している人を数多く見て、その違いを検証した結果、以下の5つの点が要因として見えてきました。
- 入居者が継続的に付く物件選定をすること
- ローン返済額を抑えること
- 修繕費用が多額にならないこと
- 売却時も資産価値が高く見込める物件を選定すること
- よい賃貸管理会社と組んでいること
1.入居者が継続的に付く物件選定をすること
まずは、物件に入居者が付いて、家賃収入が継続的に入ってくることが重要です。
一時的ではなく、「長期継続的」に入居者が付くことです。そのためには、入居者のニーズに合った物件を選定することが重要です。
入居者に選ばれる物件には、5つの条件があります。
- 立地環境
- 建物管理
- 専有面積
- 室内の差別化
- 賃貸管理会社
この5つの条件を、私たちは「中古マンション経営成功の5つの条件」と呼んでおり、物件選定の絶対的な条件としています。この「中古マンション経営成功の5つの条件」については、のちほど詳しく解説していきます。
2.ローン返済額を抑えること
家賃収入が継続して入ってきても、支出が多ければキャッシュフローが悪くなり、利益が残りません。支出項目の中でも、ローン返済が多くを占めます。なので、この返済金をいかに圧縮するかは大きなポイントになるわけです。
支出項目(ランニングコスト)
- 管理費
- 修繕積立金
- 管理代行費
- ローン返済
- 固定資産税
ローンの借入条件は、個人属性、物件条件、借入先金融機関によって変わります。個人属性・物件条件が良く、借入先金融機関を正しく選定すれば、好条件で融資を受けれ、返済額も抑えられます。
借入金利の違いにより、トータルの返済額は数百万円~数千万円、月間で数千円~数万円、差が出ます。不動産投資では、このローン借入をどれだけ好条件で受けれるかで、成功か失敗を分けます。
当然、ローンを組まず現金で投資をすれば、もっとも大きな利益を得られますが、より効果的に投資するために、ローンの活用は必須です。
※詳しくは以下の記事で説明していますので、ご確認ください。
参照記事:
3.修繕費用が多額にならないこと
毎月家賃収入が入ってきて、支出を抑えて、キャッシュフローが良くなり、利益が上がっても突如支出が重なることがあります。それが、室内設備の修繕費用です。
室内設備は、築年数の経過とともに、経年劣化から故障や不具合が発生し、補修や交換が必要になります。換気扇、IHコンロ、網戸、クーラーなど室内設備にはさまざまあります。
設備の寿命は大体、10~15年ですので、その時期になると設備修繕費用が発生します。
設備の修繕は必要経費
設備の修繕費用は、割けて通ることのできない経費です。なので、そもそも購入時に、必要経費として支出に盛り込んで投資計画を立ててください。
設備修繕が重なると、年間で数十万円単位の支出が増えてキャッシュフローの悪化に繋がります。
なので、中古物件の場合は、事前に賃貸管理会社に問い合わせて、過去の修繕履歴を調べたり、現状設置してある設備の不具合など現状をヒアリングすると良いでしょう。そうして、必ず事前に資金計画を立てるようにしましょう。
修繕費用の相場
以下の表は、設備が故障した際の必要費用の概算です、ご確認ください。
設備の種類と故障した際の必要費用(工事費込み)概算
交換設備 | 必要費用 |
網戸 | 3,000~4,000円 |
換気扇 | 30,000~40,000円 |
IHコンロ | 40,000~50,000円 |
エアコン | 80,000~100,000円 |
給湯器 | 100,000~150,000円 |
電気温水器 | 200,000~300,000円 |
4.売却時も資産価値が高く見込める物件を選定すること
継続的に家賃収入から利益を得ても、最終的に物件売却時に売却価格が低くなれば、トータルの投資利益は少なくなります。そのため、将来的に売却時も高い資産価値を維持できる物件を選定することが重要になります。
資産価値が高い条件とは、1.で説明した、5つの条件を押さえることです。
- 立地環境
- 建物管理
- 専有面積
- 室内の差別化
- 賃貸管理会社
この5つの条件を、私たちは「中古マンション経営成功の5つの条件」と呼んでおり、物件選定の絶対的な条件としています。この「中古マンション経営成功の5つの条件」については、のちほど詳しく解説していきます。
資産価値が高いということは、入居率が高くて、投資物件としての売買需要が多い物件、つまり入居者からの賃貸需要が見込める、投資家からも人気がある物件です。
中には、新築分譲時のマンション価格から比べて、築10年経過し、5割以上も価格が上昇している物件もあります。また、弊社で物件購入のお手伝いをしたお客様の中には、数千万円単位で売却利益を得たお客様もいらっしゃいます。
物件価格が上昇するメカニズムについては、以下の記事で説明しています。
参照記事:
物件売却時も資産価値が高ければ、家賃収入で得た利益+売却利益からさらに、プラスの利益を残すことが出来ます。
5.よい賃貸管理会社と組んでいること
世の中には、さまざまな不動産会社があって、信頼できる会社もあれば、そうでない会社もあります。賃貸管理会社として、オーナー様を成功に導く力のある会社もあれば、そうでない会社もあるのです。
2018年の始めに、シェアハウス物件を投資対象として、運営する、かぼちゃの馬車、スマートデイズのサブリース問題がありました。サブリース賃料が減額され、最終的に支払い停止となり、最終的にスマートデイズ社も倒産しました。
残されたオーナーは、数千万円~数億円のローン残債と、賃貸需要が見込めないシェアハウス物件を所有することなり、今もローン返済に大変苦しんでいます。
参照記事:
このような信用できない会社に物件の管理を任せると、成功できる不動産投資も失敗に終わってしまうリスクもあります。
賃貸管理会社選びは不動産投資の成功を決定する
多くの方は、本業がありその傍ら不動産投資をするため、物件の管理を賃貸管理会社に任せる方がほとんどです。
つまり、物件の運営管理は全て、管理会社が行うことになります。
賃貸管理会社が怠慢で、入居者付けを怠っていたり、物件の清掃や室内設備の管理を適切に行っていなければ、物件の資産価値が落ちたり、収益性が落ちてしまいます。
つまり、賃貸管理会社は、不動産投資の成功のために必須項目になるわけです。
※信用できる不動産会社の選び方については、以下の記事を参照ください。
参照記事:
利回りだけで物件を判断してはいけない
しかしここで、一つ注意してほしいのが、利回りだけで物件を判断しないことです。
多くの方が、利回りの高い物件=儲る物件と思っていますが、これは完全ある誤解です。
確かに、利回りは、投資資金に対する物件の収益性を測る指標で、物件の利回りを見れば、その物件のおおよその収益性が判断できます。
しかし、これはあくまでも「家賃収入が下がらずに入り続けること」を前提としています。家賃相場が下落したり、空室率が上昇しては、利回りは絵に描いた餅になってしまいます。
不動産投資5つの条件を満たすことが重要
前述したように、不動産投資で成功するためには5つの条件が重要であり、その条件を押さえることで、その物件の利回りを実現できます。
つまり、成功条件を押さえているので、利回りを得れるのであって、利回りが良いからといって、必ずしもその物件が投資対象として良い物件とは限りません。
※不動産投資の利回りついて、詳しくは以下の記事で説明しています。
参照記事:
中古ワンルームマンション経営で成功するための5つの条件
これは、首都圏中古ワンルームマンション流通の数字です。なんと、15年間で11.34倍にまで取引が拡大しています。
いま、中古マンション経営時代が到来していると言ってよいでしょう。以下、中古マンション経営で成功する為のノウハウ、5つの条件をご紹介致します。
「中古マンション経営成功の5つの条件」は、物件選定の絶対的な条件です。ぜひしっかりとポイントを抑えて頂けたらと思います。
マンション経営で成功するための5つの条件は、以下です。
- 立地と環境
- 建物管理
- 専有面積
- 室内の差別化
- 賃貸管理会社
一項目ずつ詳しく解説していきます。
条件1・立地と環境
マンション経営で成功したければ立地と環境選びが重要です。この条件は、購入した後はコントロール出来ない領域ですので非常に重要です。
マンション経営の基本は、入居者に選ばれるお部屋である事です。入居者に選ばれない様な立地や環境でいくら努力しても成果にはなりません。この条件が全てであるという位に重要です。
基本的に駅から近い立地には、スーパー、飲食店、金融機関、様々な商業施設が充実しています。人が集まる場所には情報や流通が生まれます。生活に便利な場所に、あなたのお客様になる入居者が集まって来ます。
マンションの管理規約にもよりますが、駅から近い立地には、事務所やSOHOという需要も生まれてきます。住居スペースだけで貸し出すのか?事務所やSOHOでも貸せるのか?では需要の量が違ってきます。
つまり、駅から近くて競争優位となる立地と環境要件が極めて重要になるということです。
条件2・建物管理
「マンションは管理を買え!」、この様な格言が何十年も言われ続けて来ました。
マンション管理の状況で、建物や設備の寿命が大きく変わってきます。
あなたがマンションを購入する時に一番初めに目にするのが最寄り駅、次にマンションまでの環境、マンションの外観、エントランスホール、エレベーター、廊下、室内です。これは、入居者も同じルートを辿ります。
ワクワクしながらマンションを見た瞬間に?管理状態が悪く、汚れている、スラム化しているこの様なマンションに住みたいと思うでしょうか?
答えはNOです。
自分が住みたいと思えないようなマンションは、購入するべきでは有りません。
今までの経験から、管理状態が悪いマンションは、入居者の質が悪い、家賃を滞納する、部屋を汚す、近隣トラブル問題等が発生しています。負の連鎖は間違いなくありますのでご注意ください。
また、建物管理会社から重要事項調査報告書を取り寄せ、今までの修繕の履歴、修繕積立金の総額、長期修繕計画等を必ずチェックして下さい。
条件3・専有面積
世の中で最初のワンルームマンションは、東京都新宿区にある「メゾン・ド・早稲田」であると言われています
施工は、1976年(築42年)現存しています。専有面積は、15.7㎡である、今の主流の面積25㎡に比べると10㎡も狭い間取です。
この時代は、木造アパートしかない時代に始めて鉄骨やRCのマンションが誕生しましたので、広さや設備よりもコンクリート住宅に住めるという需要が優先されました。
しかし、いまこのような一昔前のマンションを積極的に選んで住む人は非常に少なくなりました。一位昔前のマンションは、3点ユニットバス、室内洗濯機置場はなくコインランドリーです。
この様なマンションを購入してしまうと非常に苦戦します。
現在は、バス・トイレ別、室内洗濯機置場、独立洗面台、クロゼット、シューズボックス等の様々な設備が当たり前の時代です。
これらの設備を入れ替えるために、リノベーションという手段が選ばれます。しかし、あまりにも狭い物件では、必要な設備をすべて導入することはできません。
なので、将来リノベーションで付加価値を付け資産価値を向上させる事も計画するならば、専有面積の広さは非常に重要です。
但し、都心の一等地にある狭小マンションをリノベーションで付加価値を出した様なマンションは人気がある場合もあります。
条件4・室内の差別化
条件3にも関係してきますが、専有面積が広いと設備が充実します。
一昔前は、いわゆる普通の部屋を借りるのが当たり前の時代でした。
最近の傾向は自分好みの部屋、リノベーションした部屋、人とは違う部屋、DIYで自分スタイルにした部屋などに移り変わっています。
勿論、本来のスタンダードなお部屋を選ぶ人は圧倒的多数ではあります。
しかし、このようなニーズの変化に気づいて対策することで入居者から選ばれる物件になることができます。入居者から選ばれる物件になれば、家賃が上がり、資産価値が上昇することになります。
時流や、入居者の思考の変化を知る事もマンション経営の成功には重要です。
条件5・賃貸管理会社
最後の条件は賃貸管理会社です。
マンションはどの会社からでも購入できますが、あなたのマンション経営を成功に導ける賃貸管理会社は非常に重要です。
世の中の80%の人が、中古マンション経営の目的目標が不明確です。誰のために、何のために、中古マンション経営を行うのか?
ここが非常に重要です。
前述したように人にもよりますが、中古マンション経営の目的は様々です。
マンション経営4つの目的(土台)
- 年金対策
- 資産運用
- 生命保険
- 相続対策
この4つの目的(土台)が世の中で主流だと思います。この目的を達成する為に目標が必要になります。
マンション経営は購入がスタートでゴールでは有りません。
特に、20年30年のローンを組まれて購入するのであれば、賃貸管理会社は重要です。
一昔前の賃貸会社は、駅前に店舗を構えてさえいればオーナー様からの管理の依頼や、入居者が尋ねて来ましたので、たいしたサービスを提供しなくても良い殿様商売でした。
ところが今は、少子高齢化が進み、空室率が高くなり、毎年新築物件が供給される時代です。
今の時代に求められる賃貸管理会社の役割は、御用聞きの営業マンではなく、知識も経験も一流の不動産コンサルティングだと考えています。
問題が起こってから対応するのではなく、事前対応で問題が起こる前に問題を考えてご提案できる会社や社員が重要です。
その為には、会社の理念やビジョンが明確であり、社員教育や社外研修が充実した会社であり、尚且つ経験豊富な人財がおり、沢山の成功事例がある会社に賃貸管理を依頼するべきだと思います。
オーナー様と一緒に考える知識が有り、長期的なご提案が出来る会社が資産を管理運営してくれると思います。
不動産投資で成功していくには?
不動産投資で成功していくためには、ここまで解説したすべてを抑えることが重要となります。
現代は、さまざまな情報にあふれています。いろいろな本やセミナーでいろいろな観点が紹介されるでしょう。
新しいノウハウや情報は、確かに一理あることが多いので、とても魅力的に感じるでしょう。でも、本当に大切となる原理原則は、ここにまとめた内容になります。ぜひ何度も詳しく読んで腑に落として頂けたらと思います。
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