2018年8月22日 日本経済新聞

スルガ、不適切融資1兆円

第三者委調査審査資料改ざん

スルガ銀行の記事

日経新聞転載

 

シェアハウス関連の「かぼちゃの馬車」スマートデイズを筆頭に、シェアハウスのサブリース会社が続々と倒産していますが、ここに来て、アパート、マンション1棟物件の不適切ローン問題が浮き彫りになって来ました。

 

弊社にも、問題を抱えるお客様から数件依頼がきました。依頼内容を詳しく分析をしましたので解説します。

 

登場人物

買  主:個人及び法人

売  主:不動産会社及び個人法人

仲介業者:不動産会社及びFP関係者

金融機関:スルガ銀行

 

何が問題なのか?

  1. 実態の無い家賃保証(サブリース問題)
  2. 物件評価額以上の過剰融資
  3. 個人通帳の改ざん
  4. 5%~4.5%の融資金利
  5. 不動産業者の連鎖倒産

弊社に相談に来られたAさんの実例

弊社に相談に来られたAさんの実例

実例:弊社に相談に来られたAさん

一部上場会社勤務、年齢30代、年収700万円前半、既婚者

購入物件:地方都市1棟物件、総戸数14室、住宅、専有面積20㎡以下、3点UB

物件購入価格:7,520万円

購入時期:平成29年9月購入

融資内訳

スルガ銀行:6,120万円、ローン年数28年、金利4.5%

A銀行:700万円、ローン年数20年、金利4.98%

B信販:700万円、ローン年数10年、金利4.95%

 

この方は、ネットで知り合った不動産ブロガーから不動産会社をご紹介され、スルガスキームに嵌められたパターンです。

1.実態の無い家賃保証(サブリース問題)

上記の内容を一目見て感じたのは「スルガスキーム」に嵌られた!!

但し、個人のお客様はこの様な融資条件やスキームを見ても信じてしまいます。

何故、信じてしまうのか?

ここに家賃保証の罠と営業マンの巧みなトークが隠されています。

 

  1. 購入スタート時は、満室想定額なる金額を家賃保証
  2. しばらくすると保証家賃と家賃の差額分を保証
  3. 今は、ローン返済分の差額のみを保証

 

そもそもが、満室想定額?が高すぎる設定です。

要するに、支払い後のプラス分が出る様にスキームを設定しています。

はじめから保証できる数字では無く、売る為の数字遊びの様な設定です。

2.物件評価額以上の過剰融資

昭和61年6月完成物件で築33年が経過しました。

 

 法定耐用年数47年 - 経過年数33年 = 償却残年数14年

 

都市銀行やその他の銀行でも28年のローン年数が組めるのか?も微妙です。

更に、スルガスキームの凄いところは、先にA銀行、B信販からお金を借りていわゆる通帳へ見せ金として1,400万円入金しています。

この様に、実態以上の過剰融資が被害者を造る原因の一つだと思われます。

3.個人通帳の改ざん

3.個人通帳の改ざん

スルガ1棟スキームの殆どのお客様が、当たり前の様に通帳改ざんをされています。

そもそもこの問題は犯罪行為で有ります。

不動産会社が犯罪行為に手を染める、スルガ銀行は知っていて見過ごしており、そして本人は、金消契約当日にこの事実を知らされています。

通帳を改ざんしなければローン審査が通らないという事は、改ざん事実が無ければ被害者は出なかったという事にもなります。

4.3.5%~4.5%の融資金利

スルガ銀行の最大のデメリットは何か?

リスクヘッジの為に融資実効金利が非常に高いという事です。

 

同じ条件の物件で金利が違うとどうなるのか?を明記しましたのでご確認ください。

金利 4.50% 3.00% 2% 1%
借入額 61,200,000 61,200,000 61,200,000 61,200,000
借入年数 28年 28年 28年 28年
毎月返済額 320,675 269,443 238,026 208,906
返済差額分   -51,232 -82,649 -111,769
28年支払総額 107,746,801 90,532,938 79,976,519 70,192,493
金利差額分   -17,213,863 -27,770,282 -37,554,308
支払総額利息 46,546,801 29,332,938 18,776,519 8,992,493

 

この表を見ていただければ一目瞭然です。

お客様からすればいかに借入金利を安く出来るのか?

金融機関からすればいかに金利差分で利益を取れるのか?

スルガ銀行も、築年数の古い物件に法定耐用年数を越えて融資をする、当然にリスクヘッジは高金利という事になるのだと思います。

銀行も商売です、調達金利は安く抑え高く貸せば利益が得られる、これは自然の論理だと思いますが、4.5%で借入していてはどんなに良い物件でも勝ち目はないと思います。

弊社のお客様は、大手都市銀行から0.65%でとにかく借りてくれと泣きつかれている人もいます。やはり人物属性は重要である証拠だと思います。

因みに、0.001%の普通預金とスルガ銀行の4.5%のイールドキャップは4500倍です。

5.不動産業者の連鎖倒産

5.不動産業者の連鎖倒産

スルガ銀行の不適切融資が表面化し、スルガ銀行関連融資は完全にSTOPしました。

当然の事ながら、スルガ銀行頼みの不動産会社がいま、バタバタと倒産しております。

当然といえば当然ですが、この不動産会社倒産の煽り、家賃保証の未払いが表面化して来ました。

家賃保証の実態は、物件を売却する為の偽装されたレントロールに過ぎません。

初めから管理会社も保証家賃で利益が取れる計算はしていません。

単なる売る為に家賃保証を全面に出して安心させていただけだと思います。

 

 スルガ銀行の不適切融資⇒不動産会社倒産⇒家賃保証無し⇒オーナー様支払不能

 

最後は、物件所有者であるオーナー様が被害を被る事になるのは時代が証明しています。

弊社に相談に来られたBさんの実例

弊社に相談に来られたBさんの実例

実例:弊社に相談に来られたBさん

一部上場会社勤務、年齢40代、年収800万円前半、既婚者

購入物件:都下1棟物件、総戸数8室、住宅7室、店舗1室

築年数:平成2年3月(築29年)

専有面積:40㎡2DK3室、20㎡4室3点UB

物件購入価格:9,000万円

購入時期:平成29年11月購入

融資内訳

スルガ銀行:9,000万円、ローン年数32年、金利3.5%

 

この方は、1階店舗が長期間埋まらず悩んでいたときに、ネット検索し弊社に問合せをいただきました。

弊社では、1階店舗の有効活用方法としてバイクガレージ「ガレイズ倶楽部」を運用し大きな成果を出しています。

詳しくは、以下の参照記事をご確認ください

参照記事:ガレイズ倶楽部

1.実態の無い家賃保証(サブリース問題)

この方は、購入先の不動産会社が倒産しました。

この会社が、家賃保証サブリース契約をしていました。

1階店舗が空室でも家賃保証があれば何とか運用上はプラスになりましたが、倒産後、1階家賃分は収入0円となりました。

たまたま、住居部分は大手の管理会社が集金代行契約で賃貸管理を依頼していましたので、家賃は確保出来ました。

倒産した不動産会社から購入後7ヶ月での倒産劇に計画倒産ではないか?との声も出ています。

倒産した不動産会社の営業マンからは、1階店舗はゆっくり時間をかけて探しましょう?などと言う甘い言葉を言われていたみたいです。

実体の無い家賃保証は本当に当てにはなりませんのでご注意ください。

2.物件評価額以上の過剰融資

2.物件評価額以上の過剰融資

弊社に、1階店舗のバイクガレージ運用のご依頼をいただきましたので早速現地調査に行かせていただきました。

第一印象物件が古いな、建物管理が機能していない、大規模修繕工事は行っているのだろうか?

このままでは現在居住中の入居者も退去してしまうのではないだろうか?

そんな印象を受けた物件でした。

そして、このマンションに9,000万円の融資をスルガ銀行が貸していますが、本当に9,000万円の価値があるのか?非常に微妙な感じを覚えました。

 

弊社では、マンション経営「成功の5つの条件」を推奨しております。

5つの条件 現状内容 評価
立地と環境 最寄駅から徒歩9分
建物管理 定期清掃・大規模修繕工事計画 ×
専有面積広さ 店舗・40㎡の2DK、20㎡の3点ユニットバスワンルーム
室内差別化 築29年の設備仕様の状態 ×
賃貸管理会社 会社の理念、本質的・長期的・客観的な意見が重要

 

この5つの条件を徹底して追及すれば成功が見えてきます。

3.個人通帳の改ざん

このお客様も同じ様に業者に通帳の改ざんをされていました。

同じ様に、スルガ銀行との金銭消費貸借契約書作成時に、自分の通帳のコピーを見せられて改ざんに気付いたそうですが、不動産を購入するのはこんな感じ何だ?という印象が非常に恐ろしいな?!という印象です。

不動産業界歴の長い私から言わせると、この様な行為は詐欺に当たります。

お客様は知らなかったですむ話しでは無いと思います。

「無知はコスト」非常に重い一言です。

4.3.5%~4.5%の融資金利

スルガ銀行の最大のデメリットは何か?

リスクヘッジの為に融資実効金利が非常に高いという事です。

 

同じ条件の物件で金利が違うとどうなるのか?を明記しましたのでご確認ください。

金利 3.50% 2% 1%
借入額 90,000,000 90,000,000 90,000,000
借入年数 32年 32年 32年
毎月返済額 389,935 317,509 273,968
返済差額分   -72,426 -115,967
28年支払総額 149,735,206 121,923,535 105,203,688
金利差額分   -27,811,671 -44,531,518
支払総額利息 59,735,206 31,923,535 15,203,688

 

借入金額が大きいだけに、非常に大きな金利差となります。

現状の金利は変動金利です、金利が上昇時はあっという間に返済はデフォルトしてしまう位の借入額です。

32年間の金利だけで、都心の中古ワンルームマンションが3件は購入出来てしまいます。

3.5%の金利が2%に減額されたとしても、都心中古ワンルームが2件購入できる金利減額となります。

かぼちゃの馬車は訴訟問題に発展しておりますが、1棟スルガスキームもこのままでは終わらないと感じます。

5.不動産業者の連鎖倒産

このお客様の会社は完全に倒産しました。

噂ですが、計画倒産であり経営者は未だに都内のタワーマンションに居ると聞いています。

この会社にも社員がいて家族が居ます。

この社長にも家族が居ます。

実は、この社長とは顔見知りでありましたが、ある事が原因で付き合いを辞めていました。

付き合いを辞めて正解でした。

しかし、負債を抱えたお客様は現実に取り残されています。

お客様の人生はどうなるのでしょうか?

 

いま、弊社ではこのお客様の賃貸管理、建物管理を受注致しました。

今できる事で改善策を見つけています。

簡単な改善では有りませんが、弊社の企業理念である「お客様の人生の向上に貢献する」を実行しています。

本当に重大な問題だと感じています。

まとめ

黒沢 勉黒沢 勉

私は、昭和60年に不動産業界に入社し現在まで33年間この道を極めてまいりました。

私の前職もお客様に多大なご迷惑をおかけして倒産しました。

私は、倒産する会社の独特な匂いを知っています。

企業理念が無い、企業理念があってもお題目になっている、目標利益至上主義に走る、高額な歩合、格闘技系のスポンサー、見栄を張り、虚勢を張り、人からよく見られたいという努力を人一倍する会社は危険信号です。

 

私の理念・哲学・信条には、あのバブルの時代に沢山のお客様にご迷惑をおかけしたからこそ、会社を設立する時に誓った事は、「お客様にご迷惑をかける会社ならば解散する」

「お客様の人生の向上に貢献する」この企業理念を追及し創業15年間会社を経営して来ました。

会社の売上、社員数、乗ってる車、そんな事を自慢するくだらない会社とは一線を引いています。

そんな自慢が、お客様に何のメリットがあるのでしょうか?

 

不動産は購入がゴールではありません。購入はスタートです。

殆どのオーナー様が買って満足しています。

不動産会社は売って満足しています。

20年、30年と長期ローンを組まれて購入する人が殆どです。

 

誰の為に、何の為に、何故マンション経営をするのでしょうか?

マンション経営とマンション投資は違います。

投資は、お金を投資して終わりですが、経営は事業を黒字にする事です。

マンション経営は事業であるという事を理解して欲しいと思います。

 

これから沢山のスルガスキーム地獄に嵌ってしまった人々が出てくると思います。

勿論、スルガ銀行だけが悪い訳ではありません。

最終的には本人の選択です。

買うと決めたのもオーナー様の選択です。

但し、5,000万円10,000万円の借金をする事に余りにも無知なオーナーが多すぎるのも事実です。

この文章を読んでいただき、一人でも多くのスルガスキーム被害者を救いたいと思いますし、第二、第三の被害者を防ぎたいと思い書かせていただきました。

黒沢 勉黒沢 勉

もし、スルガスキームで苦しんでいるならば是非ご連絡ください。

33年間の経験から最善のアドバイスが出来ると思います。

この様な被害者を一人でも無くしたいと本気で思っています!!