結局のところ、不動産投資は儲からないのか?

不動産投資をして儲からないのか?それは我々、不動産投資コンサルの立場からお伝えしますと、不動産投資は儲かります。

ただ、決して簡単に儲かるわけではありません。

(不動産投資は簡単ではないことについて、ワンルームマンション投資に注目し、「ワンルームマンション投資は簡単ではない!」という題目で記事を書いているのでこちらの記事もご参考ください。)

なぜ儲けるためには簡単ではないかと言いますと、不動産投資で利益を上げる(儲け続ける)ためには「購入対象物件の立地と環境の選定」「年間キャッシュフローの計算」「将来の空室率、家賃下落率の予測」など利益を上げ続けるためにしっかりと押さえておかなければいけないポイントがいくつかあるからです。

ですので不動産投資において、「なんとなく儲かると思って」「メリットだけを聞いて購入した」といった、あいまいな考えのまま始めると高確率で儲かりません。うまくいきません。

今回の記事では、不動産投資が儲かるか?儲からないのか?ということを様々な視点から考えながら具体的にご説明しています。

不動産投資で儲かる、儲からないとは?

不動産投資で儲かる、儲からないとは?

まず不動産投資で儲かるとはどういうことなのか?儲かるという定義づけをしておきます。

人それぞれの価値観によって、儲かる基準は変わると思いますが、不動産投資を通じて、「初期投資の自己資金から、不動産投資を通じて発生する、毎月の管理費等、借入などの支出。最終的な売却益を見たときに、最終的には利益が出ていること」これが一つの儲かる基準です。

今回は不動産投資を通じて、最終的に利益が上がる場合と赤字の場合二つの事例をご紹介します。

計算事例については、5,000万件超の不動産に係るビックデータをAIにより計算した不動産業務ソフトウェアのGate.より、算出しております。

不動産業務ソフトウェアーGate.

なぜ今回、不動産業務ソフトウェアのGate.を用いて、計算していったかといいますと、Gate.は、10年分の5,000万件超のビッグデータを元に、物件条件を入力したら、AIが自動計算をしてくれます。

計算の中で、金利上昇のリスク、賃料下落のリスク、空室リスク、投資の収益性など、トータルの収入と支出やリスクを導入しているので、より正確な投資効率がわかるからです。

表面利回りや実質利回りや実質利回りでは把握しきれない、不動産投資に係るリスクを事前に把握することができるのです。

では実際に事例を見ていきましょう。

儲かるとは?

では不動産投資を通じた、儲かるについて具体的に計算をしてご説明していきます。

以下が投資設定条件になります。

 

 A物件
マンション価格 11,300,000円
購入諸費用 600,000円
ローン借入額 10,100,000円
自己資金 A 1,800,000円
頭金 10% 1,200,000円
ローン金利 3.0%
ローン年数 25年
賃料 9万円
想定空室率 2.8%
売却査定時期 15年目
売却時想定価格 11,700,000円

 

では次に、15年間、不動産投資を続けた結果の純インカム収益について示しました。(純インカム収益とは、不動産投資を通じて得られる家賃収入と月々の支出の管理費、ローン返済などから、手元に残る利益のことです)

 

15年間純賃料収入 15,668,757円
空室損失 -438,725円
管理費等 -3,735,062円
純営業収益  B 11,494,970円
ローン利息 3,418,736円
ローン元金 5,155,224円
ローン総額 C 8,573,960円
純インカム収益  D(=B-C) 2,921,010円

 

では次に、15年目で売却した場合の純キャピタル収益について示しました。(純キャピタル収益とは、売却時の物件評価額からローン残高を差し引いた、手元に残る収益のことです)

 

売却時物件評価額 11,700,000円
ローン残高  -4,944,777円
     
純キャピタル収益  E 6,755,223円

 

最後に、最終収益結果と収益結果からの自己資金利益率を算出しました。

なぜ自己資金利益率まで算出したかといいますと、自己資金利益率から、不動産投資を始めた際の自己資金に対して、とれだけの割合で儲けることが出来たか、一目で把握することができるので、自己資金利益率を算出しています。

 

最終収益 F(=D+E) 9,676,233円
自己資金利益率 G(=F÷A×100) 537%

 

以上の計算結果より、最終収益960万円、自己資金利益率537%となり、利益が出て、「儲かった」という一つの基準として考えることができます。

 

儲からないとは?

では逆に不動産投資を通じて、儲からないことについて具体的に計算をしてご説明していきます。

以下が投資設定条件になります。

 

 B物件
マンション価格 32,300,000円
購入諸費用 1,000,000円
ローン借入額 2,900,000円
自己資金 A 4,300,000円
頭金 10% 3,300,000円
ローン金利 2.0%
ローン年数 35年
賃料 10.8万円
想定空室率 3.8%
売却査定時期 20年目
売却時想定価格 16,500,000円

 

では次に、20年間、不動産投資を続けた結果の純インカム収益について示しました。

 

20年間純賃料収入 23,825,137円
空室損失 -905,355円
管理費等 -3,068,891
純営業収益  B 19,850,891円
ローン利息 8,984,390円
ローン元金 14,071,499円
ローン総額 C 23,055,889円
純インカム収益  D(=B-C) -3,204,998円

 

では次に、20年目で売却した場合の純キャピタル収益について示しました。

 

売却時物件評価額 16,500,000円
ローン残高  -14,900,000円
純キャピタル収益  E 1,600,000円

 

最後に、最終収益結果と収益結果からの自己資金利益率を算出しました。

なぜ自己資金利益率まで算出したかといいますと、自己資金利益率から、不動産投資を始めた際の自己資金に対して、とれだけの割合で儲けることが出来たか、一目で把握することができるので、自己資金利益率を算出しています。

 

最終収益 F(=D+E) -1,604,998円
自己資金利益率 G(=F÷A×100) -37.3%

 

以上の計算結果より、最終収益-160万円、自己資金利益率-37.3%となり、赤字になっています。つまり「儲からない」という一つの基準として考えることができます。

初期投資に対する最終的な利益率が最も重要

初期投資に対する最終的な利益率が最も重要

結論から申し上げますが、不動産投資においては上記でご説明した初期投資の自己資金に対して、最終的に利益がどれだけ上がったのか?を考えるのが最も重要です

不動産投資の途中の段階で、家賃収入が長期安定的に入った。必要経費を少なく抑え、年間の利益を大きく上げた。そういったことももちろん重要ではありますが、結果的に「初期投資の自己資金に対して、最終利益が赤字」であれば全く意味がありません。

不動産投資に費やした初期投資に対して、最終利益をどれだけ上げることができるのかが非常に重要になってきます。不動産投資はまさに経営的な考え方が重要なのです。

最終的に利益を上げるためには?

上記の項でご説明したように、不動産投資の最終的な出口で「初期投資の自己資金に対して、どれだけ利益が残ったのか?」ということが最も重要になってきます。

ではそこで、最終的に利益を挙げるために具体的にどのような不動産投資を考えていけば良いのか?

不動産投資の始まりから、順序立ててご説明していきます。

まずは不動産投資を始める目的を明確にすること

まずは不動産投資を始める目的を明確にすること

なぜ不動産投資をするのか?あなたが不動産投資を始める目的を明確にすることがスタートで最も重要です。(当サイトの別の記事でも初心者でも必ずわかる!不動産投資の始め方と題して、不動産投資を始める際の目的についてご説明していますのでご参考ください。)

例えば、「将来お金に苦労しないように年金対策として家賃収入を得る」「今ある資金をうまく活用して、資産運用で不動産投資をしたい」「生命保険代わりに不動産投資をしたい」「相続対策で不動産を持ちたい」など人それぞれ、不動産投資を始める目的は様々です。

まず「なぜ不動産投資をするのか?」目的・願望を明確にすることによって、不動産投資を自分ごととして捉え、成功する確率が高まります。

まずは、不動産投資をする目的を明確にしましょう。

目標金額を決める

目的が決まったら次に不動産投資を通じて、どれくらい利益(儲け)が上げたいのか?ということです。

例えば、「将来に向けて、年金対策としてお金に苦労したくない」という目的があれば、具体的にどれくらい年金対策として不動産投資から資金が必要になるのか?ということです。それは人によって、家賃収入「10万円」「15万円」「20万円」とそれぞれの価値観によって変わってきます。

そして目標金額、「家賃収入〇〇万円」と決まった時に初めて、「じゃあどのような不動産投資で目的・目標叶えていくか?」というところです。

どのように目的・目標を叶えていくか?

では不動産投資をする、目的・目標が決まったら、具体的に目的・目標を達成するための方法を考えることです。

不動産投資の方法は一つだけではありません。

どのような不動産投資があるのかというと、「新築:1棟マンション、1棟アパート、区分マンション、戸建て住宅」「中古:1棟マンション、1棟アパート、区分マンション、戸建て住宅」「一階空き店舗を活用したバイクガレージ」など方法は様々です。

様々な不動産投資の方法がありますが、共通して当てはまる重要な考え方について以下に挙げました。

  1. 今後の賃貸需要が見込める地域で物件を選ぶ
  2. 立地と環境を重視して物件を選ぶ
  3. 入居者ニーズがある専有面積と間取りを選ぶ
  4. 室内を他物件と差別化に入居者に選ばれる部屋にする
  5. 建物管理状態を良好に保つ
  6. 賃貸管理会社選びを重要視する
  7. 年間の支出がどれくらいかかるのかを考える
  8. 年間で利益がどれくらい上がるのかを把握する
  9. 不動産投資の始まりから、最終的な出口戦略を考える
  10. 初期投資から、出口の利益、トータルで考えたときにどれくらい利益が上がるのかをシュミレーションする

2~6に関しては、当サイトで重要性を繰り返しお伝えしているのでこちらを参考ください(参考:空室対策の7つの方法)。10に関しては、上記の儲かるの項でもご説明しております。

繰り返しになりますが、最も重要な考え方は不動産投資を通じて、初期投資の自己資金に対して、実際に手元にいくら利益が残るのか?ということです。

長期安定的に、収益を上げるためには?

長期安定的に、収益を上げるためには?

不動産物件を所有している間の主な収益の源は、入居者からの家賃収入です。ですので、そもそも不動産物件に賃貸需要がなければ家賃収入も安定的に上げることができません。

物件に入居者が継続的につくかどうか?ということが、不動産投資の収益を上げることにおいては最も重要なことなのです。

以下に収益を上げる際に重要な項目を挙げました。

  1. 賃貸需要が見込める地域で物件を選ぶこと
  2. 所有物件の空室率が低いこと
  3. 家賃が維持・向上できること

以上の3点を押さえておけば、収益を安定的に上げ続けることが出来るのです。

つまり、長期安定的に収益を挙げていくには、「十分な賃貸需要が見込めること」「入居者に選ばれる物件であること」「入居者が住みたくなるような物件であること」以上のような物件である必要があります。

長期的に入居者をつけるためには?

では長期的に入居者をつけて、家賃を維持・向上させて収益を上げていくための条件を以下に挙げました。

  • 物件の立地が、駅から近いか(徒歩5~10分圏内)?近くにスーパーやコンビニがあり、利便性が良いか?
  • 部屋が狭すぎないか(約13~17㎡)?広い部屋になっているか(約25㎡~)?
  • 室内が他物件と差別化されていて、入居者ニーズに合った部屋になっているのか(男性、女性、年齢によっても求める部屋のデザインや間取りは変わります)?例えば、部屋がバストイレ別、独立洗面台、ピンク調のデザインであれば、20代の女性が好んだりします。
  • 女性であれば、防犯の面から、オートロックシステム、カメラ付きインターホン、二階以上の物件かどうか?
  • 建物の外観が綺麗で、建物内部も掃除が行き届いて、清潔感があるかどうか?
  • 賃貸管理会社の入居者付けへの対応は積極的か?

以上の条件からより良い物件、建物管理会社、賃貸管理会社を選び、長期的に入居者をつけ、家賃を維持・向上させて収益を上げていきます。

キャッシュフローの把握

では次にキャッシュフローの把握についてです。

上記でご説明したような、長期安定的に収益を上げていくのも大事ですが、最も重要なことは繰り返しお伝えしています、初期投資の自己資金に対して、最終的に利益がどれだけ上がったのか?

ということです。長期的に収益を安定させ、入居者をつけることは、最終的により多くの利益を上げるための手段であります。

ここで家賃収入や不動産売却価格を合算した収益よりも、支出が多ければ、赤字になります。

下記の表をご覧ください。

2,020万円の不動産物件を以下の条件で購入しました。

不動産価格 20,200,000円
購入諸費用 1,010,000円
自己資金 1,010,000円
借入額 20,200,000円
借入金利 2.2%
借入期間 34年
賃料 94,500円

不動産投資を15年間続け、15年後に売却した結果です。

不動産投資期間 15年間
空室率 4.7%
家賃下落率 13.9%
家賃等収入合計 15,857,474円
空室損失 745,406円
管理費等合計 1,800,000円
売却価格 12,564,169円
借入返済総額(利息含め) 25,631,520円
自己資金 1,010,000円
最終収益 -765,283円

途中の計算式は省略していますが、上記の表より、2020万円の不動産物件を101万円の自己資金を投じて、不動産投資をし、15年後に売却したときのキャッシュフローは、-765,283円となりました。

つまり、不動産投資を通じて赤字となったわけです。

これでは、将来の目的・目標を叶えることもできません。

初期投資の自己資金に対して、最終的に利益がどれだけ上がったのか?ということが最も重要なのです。

不動産投資でうまくいかない場合(儲からない)

不動産投資でうまくいかない場合(儲からない)

不動産投資でうまくいかない、儲からないということは、「初期投資の自己資金から最終的な売却を考えたときに、利益が出ず、赤字になっている」ということです。

ではなぜうまくいっていないのか?以下に理由を挙げました

  • 不動産投資を何となく始め、年間の収益と必要経費を把握していない
  • 不動産を維持・管理していくための、ランニングコストを考慮していない
  • 賃貸の需要が見込めないエリアで、空室が長期間続く
  • 必要経費が収益よりも多く、赤字が続いている
  • 5年~10年後に売却しても、最終的な利益が赤字である
  • 空室が続き、安易に家賃を下げた結果、収益が下がっていった

など不動産投資でうまくいかない理由は様々です。

失敗する最も大きな原因を考えると、「目的・目標が明確でない」ことが考えられます。

上記で、「まずは不動産投資を始める目的を明確にすること」とありますが、目的・目標が何もないまま、不動産投資をしても、何のためにしているのかわからなくなり、高確率で失敗します。

信頼のおける不動産会社に相談する

ここまで、不動産投資で儲かる場合と儲からない場合と様々ご説明させていただきましたが、素人の方がゼロから勉強して始めるというのもそう簡単なことではありません。

ですので、信頼のおける不動産会社に相談をして不動産投資についてアドバイスをいただくのが良いでしょう。

ここで注意していただきたいのが、信頼のおけない不動産会社は選ばないということです。

初めて聞くような会社、メリットだけをずらりと並べて説明してくる会社、不動産投資のデメリットやリスクを一切話さない会社、以上のような不動産会社は信用しない方が良いでしょう。

一番良いのは、実際に不動産投資がうまくいっている方から、不動産投資のアドバイスをくれる会社を紹介してもらうことです。

結局、不動産投資は儲かるのか儲からないのか?

「結局、不動産投資は儲かるのか儲からないのか?」結局のところ、不動産投資は儲かります。

ただこの「不動産投資で儲かる」と一言で言っていますが、この儲かるためにはここまでご説明した「不動産投資を通じた、目的・目標の明確化」「初期投資の自己資金から、最終的な利益を上げる」「賃貸需要のある物件を選ぶ」などここまでご説明したポイントをしっかり押さえることです。

ぜひあなたも不動産投資で儲けるために、まずは「目的・目標」を明確にしてスタートしましょう。

 

中野 拓中野 拓

今回は、不動産投資は儲かるのか?儲からないのか?様々な視点からご説明させていただきました。もう少し詳しく、今回の記事内容についてお聞きした場合はお気軽にお問い合わせください。

我々、不動産投資のコンサルが儲かる、儲からないについてより具体的な話をさせていただきます。