投資不動産を購入する際に、ほとんどの方がローンを活用します。不動産は金額が大きいため、一括で現金が減ることを嫌がる資産家が多いことと、そもそもそんなに高額な現金を持っていない人が不動産投資をしようとするためです(富裕層であっても、数千万円をぽんとキャッシュで出せる人はそういません)。
不動産投資をする人でローンを活用する人の割合は、95%以上に及びます。中古の分譲区分のワンルームマンション以外では、数千万円単位のお金がやりとりされるので、一般的には現金での取引は難しいからです。(もちろん、資産家の方の中には、希に現金で数千万円~数億円程度の不動産を現金で購入される方もいますが。)
不動産投資ローン≠普通の住宅ローン
不動産でローンを活用すると聞くと、住宅ローンを思い描く方も多いと思いますが、不動産投資には、一般に販売されているような住宅ローンは使えません。大手銀行や地方銀行、信用金庫やフラット35など、よく目にするような住宅ローンは、すべて「自分で住む用の不動産」を購入するためにのみ使えるローンで投資用では使えません。
不動産投資には、不動産投資専用のローンがありますので、そちらを活用することになります。
※もっとも、すでに取引の深い銀行があるような場合で、事業として不動産投資をする場合、不動産投資ローンというよりは、事業融資として商品問わず融資を受けられることもありますので、億単位のお金を投資する場合や、取引関係のある銀行がある場合は、問い合わせしてみてください。
不動産投資に活用できるローンは
不動産投資に使えるローンは、いわゆる不動産投資ローンと言ったり、普通に住宅ローンと言ったり、アパートローンと言ったりします。基本的には、不動産販売業者が、オリックスや東芝ファイナンスや関西アーバン銀行、ジャックスやスルガ銀行、イオン銀行などと提携していて、斡旋してくれることがほとんどです。
逆に、自分で不動産投資ローンを探そうとすると、普通の住宅ローンと違ってあまり取り扱っている銀行がないことがわかります。また、不動産投資ローンは、一般的な住宅ローンに比べて金利が高く設定されていることがほとんどで、変動金利がメインになります。
一般的な住宅ローンに比べると圧倒的に利用者が少ないのもあって、商品の数が非常に少ないというわけです。
ローンを活用するメリットデメリット
そもそも、不動産投資をはじめるに当たって、ローンを使うかどうかを検討したいと思われる方もあると思います。しかし、実際のところは先にもお伝えしましたが、不動産は高額なので、おいそれと現金で買える値段ではありません。
従って好む好まないにかかわらず不動産ローンを組んで投資不動産を購入する人がほとんどになりますが、それでも一部の方は現金で購入することを検討する方もあるでしょうし、地方の物件などでは投げ売りかと思われるくらいに安い不動産もあったりします。(100万円とかでマンションが買えたりします。)
なので、ローンを活用することについてのメリットとデメリットを簡単にまとめておきます。
不動産投資ローンのメリット
まずは、不動産投資ローンを活用するメリットは、次のようなものがあります。
- 一事的な現金の出費が少ない
- 家賃でローンを返済することで実質負担金を抑える
- 現金がなくても投資できる
- 団体信用生命保険で生命保険代わりにできる
不動産投資ローンのデメリット
次に不動産投資ローンを活用することのデメリットについては、以下のようなものがあります。
- 余分な支出として金利を支払う必要性がある
- 金利の変動によって将来の出費が増える可能性がある
- 経済状況の変化により借金が重荷になるリスクがある
これらのメリットとデメリットを検討した上で、現金で購入するかローンを活用するかを見極めてください。また、現金で不動産を買えるほどお金があるわけではない人については、ローンを組むしかないので、デメリットをしっかりと考えて、ローンのメリットを活かしてリスクを最小限にとどめる方策を検討して、取り組むことが必要となります。
不動産投資ローンの種類
不動産投資ローンを商品として販売しているのは、不動産担保ローンを含めるとかなりの金融機関が取り扱っています。ただ、大手銀行は、商品としては取り扱っていないので、小さな地方銀行やノンバンクの中から選ぶことになります。
不動産投資ローンとしては、大きくわけると2つの種類があります。
- 提携ローン・・・不動産業者が提携していて、その業者を通してのみ申し込みをすることができるローンです。お金は金融機関から直接業者に行くことが多いです。オリックスやジャックス、東芝などがあります。
- プロパーローン・・・不動産業者とは関係なく、個人的に銀行から不動産投資のための担保ローンを借りてきて、半自動ですが一応自分でお金を銀行に振り込むものです。スルガ銀行や関西アーバン銀行、イオン銀行や、新生銀行やアサックスなどの不動産担保ローンがあります。
※不動産担保ローンは購入のためのローンというよりは、不動産を所有している人がお金を借りるためのローンという意味合いが濃いので、金利が高くなりがちだったり、取り扱いが慣れていないことがありますので、注意が必要です。
どのローンを活用するのがベストか
これらをトータルで踏まえて、私がオススメしたいのは、次のような方針です。
- もしあなたに、特定の懇意にしている金融機関があるのであれば、その金融機関の担当者に直接交渉して、融資をもらうことがベストです。金利や支払い方法、貸し出し条件等さまざまな点で融通が効く可能性があります。
- 逆に、もしあなたにそういった特定の懇意にしている金融機関がないのであれば、不動産業者の提携ローンを活用することがベストです。提携ローンは、審査決済まですべて不動産業者が間に立って動いてくれますし、審査等の手続きも非常にスムースに進むことになります。また条件的にも、あなたと金融会社だけでなく、金融会社と不動産業者の関係性も取引条件に影響しますので、より有利になります。
逆に、何のあてもない状態でプロパーローンを探すのは、なかなか大変ですし、手続き等も煩雑で、不動産業者も戸惑うことも多くなるので、できるだけ提携ローンを活用するのが望ましいでしょう。
もし、不動産投資ローンのことで、わからないことがあれば、金高まで問い合わせ下さい。ファイナンシャルプランナーのスキルを使って、あなたに最適なプランを無料で診断させて頂きます。