もし今、あなたがワンルームマンションの売却を検討しているのでしたら、どうかこの記事を最後まで読んでから書類にサインしてください。そうでないと、安く買い叩かれてしまったり、売る必要がないのに売却する羽目になるなど、本来得られてしかるべき利益を得ることが難しくなるかもしれません。
金額はどうでもよくて、「マンションを売ってしまってさっぱりできればそれでよい」という方以外は、少しでも高く売れたほうがよいでしょう。また、そもそも売却するよりも所持し続けた方がよいというケースがあったり(かなりのお高確率で散見されます)、あるいは運用方法を変えるだけで劇的に利回りが向上したりする可能性もあります。
このページでは、ワンルームを売却したいと思った人が、売却するにせよ、売却をやめるにせよ、最大の利益を得られるように情報を整理して記載していますので、必ず最後までご覧下さい。
ワンルームマンションの売却検討の方は、この記事読み終えるまで、決断しないでください。
押し寄せる「マンション売りませんか」の営業
マンションを所有していると、さまざまな営業攻勢にあいます。
- 「チラシ」でマンション売りませんか?
- 「DM」でマンションこのまま持っているとやばいですよ。
- 「電話営業」であなたの物件買いたいお客様がいらっしゃいます。
- 「飛び込み営業」でマンション売った方がよいですよ。
- 「インターネットのメール」による連絡
メッセージの種類は、本当に多種多様で、とにかくマンションを売りましょうというお誘いの連絡が絶えないと思います。住んでいるマンションであれば、そう簡単には売ろうとは思わないでしょう。なぜなら、居住用のマンションは今現在自分が住んでいる住居なわけなので、簡単にはいかないからです。
投資物件なら売却しちゃう?
しかしそれが、普段住んでいないマンション、例えばセカンドハウスのマンションや不動産投資、マンション経営で利殖目的で購入した投資用の物件だった場合、全く異なる話になってきます。なぜなら、簡単な手続きだけで気軽に売却が済んでしまうからです。
よくあるチラシには、このようなメッセージが載っています。
不動産は、これから空室率が上昇して、借り手がつかなくなります。そうしたら、当然価格が下がります。損しないよう今のうちに売却しませんか?
このように、マンションオーナーさんの恐怖心をあおって、一気に売却させようとします。
今なら3000万円で売れます
あるいは、次のような話もよくあります。
あなたの持っているマンションを買いたいと言っている人がいて、今なら相場の倍くらいの価格(具体的な金額)で買うと言っている。すでにそのお客様はお金を持って会社に来ているのですぐに判断してください。
普通じゃありえないような好条件の取引を持ちかけて、今しかないと思わせて売却に持ち込もうとします。この場合、実際に相場の2倍くらいの価格で買いたいと言っている人がいるというのは、「嘘」で、あとからいろいろと理由を話して、なんだかんだで相場より安い価格で売却させようとします。
なぜ売却しろっていうの?
このように、不動産オーナーの元には、たくさんの「売却しませんか」という情報やお誘いが、次から次、巧妙な手口で来ることになります。
どうしてこんなに必死になって、不動産会社はあなたに物件を売却させようとするのでしょうか。
それは、不動産は売り買いされることで、間に立つ不動産業者が儲かる仕組みになっているからです。また不動産は価格が大きいので、1件売買されたら最低数十万円以上の利益が、発生するからです。
売る物件がないと、商売にならないから、常に不動産業者は売却させたがるわけです。
なぜあなたの情報知っているの?
では、どうして業者は、あなたが不動産オーナーであることを知っているかというと、不動産の登記簿謄本やマンション所有者リストという名簿を見ているからです。それらの情報を元に電話してきたり、DMを送ってきたりします。
不動産登記簿謄本は、お金さえ払えば誰でも見れますし、どうやって情報を取得しているかは企業秘密のようですが、個人情報を売買する業者さんは、たくさんあります。これらの情報屋さんは、さまざまな個人情報を持っており、データとして売買しています。(個人情報保護法にはひっかからないように営業しています。)
ちょっとまった!売却
このような背景から、たくさん売却のオファーが来ることになるのが不動産オーナーの宿命なのですが、本当に売却した方が良い人というのは、ほとんどいません。
不動産は、売却してしまうことが、利益や損失を確定させることになります。
確かに、バブルの前頃不動産を所有していたとしたら、平成元年頃までに売却して利益を確定していれば大きな利益を出せたと思います。しかし、不動産が右肩上がりに価値が上昇しない社会にあっては、売却して利益を確定するのは難しいケースが多いです。
本来的には不動産は売却せずに長期保有して利回りで運用していくことがメリットの最大化になることがほとんどだからです。
不動産オーナーさんもわかっちゃいるけれど
不動産オーナーさんのほとんどが、そのことはわかっているのですが、何かしらの問題を抱えて弱気になっているタイミングで、業者さんからの連絡がタイミングよくきて、売却してしまうことがあります。
つまり、業者がこれだけ頻繁に連絡してきたり、チラシを入れたりDMを送ったり繰り返すのにはそれなりのわけもあるわけです。
普段はどんな情報が来ても心が揺れない人だって、状況によって、売ってしまいたいと思ってしまうタイミングがあるということです。
例えば、これまでは1人の入居者が長く入ってくれていたけれど、たまたま退去通知が来たタイミングだったり、空室が少し長引いている時だったり、家賃相場が下落しているタイミングだったりです。例えば、会社をクビになって、将来のお金に不安が出てきたとか、あるいは先日ちょうど新聞で報道されたのですが、「日銀が不動産投資に警鐘」という記事を読んだとか、いろいろな状況によって、人の心は簡単に動いてしまうときがあるのです。
それは、あなたも例外ではありません。
なぜ、ワンルームを売却したいか?6つの理由
不動産を売却したいと考える人には、次の6つの理由があります。
- 資産の現金化をしたいので売却する
- 今後、マンション価格が暴落するから今のうちに売却したほうがよい
- 将来的に家賃が入ってくる見込みが低くなりリスクが大きい
- 家賃が下落したり、メンテナンスにお金がかかり投資として利益なし
- 他の何かに集中するためにできるだけ高く売却したい
- とにかく売却してスッキリしたい
ワンルームマンションを売却したいと思う人のほとんどが、上記の6つの理由のうちのどれかになります。このうち1番目の現金化については、すでにマンションにローンがないか、ローンの残債が売却見込額よりもかなり低いことが条件になります。
2~4については、今後のワンルームマンションの投資としての市場動向を予想しての、所有者それぞれの判断になります。また、ワンルームマンションは、立地を含めた資産価値になりますので、それぞれのマンション個別の市場判断が必要になります。
情報に扇動されないで
しかし、例えば「不動産の価値下落」「投資不動産がピンチ!」などの見出しで、経済新聞や経済誌が特集したり、とりあげられたのを見て、びっくりしてしまって何も正確な情報を得ないで売却してしまうのは、もったいないでしょう。
なぜなら、例えば、ワンルームマンションがものすごい勢いで増え続けている大田区や豊島区、横浜の駅から少し離れた徒歩13分の立地にマンションを持っているのと、同じエリアの駅徒歩3分の場所や、さらにもっと都心の大手町にワンルームを持っている場合などでは、同じワンルームを持っているといっても意味合いが全然違ってきます。
また、一見需要が少ないようなエリアであっても、現状の競合と今後の競合状況によっては、都心と同じように価値が保全され、空室リスクをあまり抱えなくて済むケースも多々あるでしょう。
つまり、不動産の価値は、表面的な情報だけでは判断できないのが実情なのです。
参照記事:不動産投資で成功するにはどうしたらよい?中古マンション経営成功の5つの条件
本当は怖いDMや電話営業の秘密
そんな中で、多くのオーナーさんがワンルームマンションを売却してしまう大きな要因となるのが、ワンルームマンション業者からのDMや電話営業です。中古ワンルームの売買でお金を得ている業者は、買う人がいないと儲からないのと同じように、売る人がいないと商品が生まれないので、商売になりません。
従って、今ワンルームマンションを持っているオーナーさんに対して、ワンルームマンション投資のネガティブな側面を誇大に表現した情報を提供することで売却促そうとします。そして、売却したほうがよいですよ、あなたのためですよとそそのかします。
しかしながら、売却するということは、自社あるいは他のオーナーさんなど、買手が不可欠になるので、いずれにせよ今度は買手の見込み客に、この物件はよいですよと、元のオーナーに話していたのとは、全く別の180℃違う話をして売却させようとするわけです。
さきほど、記載した内容ですね。
ワンルームマンションは売却してはいけない
さきほどもまとめました通り本来、ワンルームマンションは、売却前提で考えられたものではなく、長期運用することで、安定した利回りを得ることが目的のはずです。
もちろん、購入時から何年も経過すると、それぞれの人生に変化がうまれ、経済情勢も変わり、場合によっては売却して損切りしたほうがよい事例もあれば、売却して売却益を確定させるケースもあります。あるいは、家賃とローンのギャップから売却せざるを得ない状況に陥ったり、任意売却したりするケースもあるでしょう。
いずれにせよ、これらの所有しているオーナーさんの状況の変化や、例えば九州大学が移転して、跡地近辺が激しい空室率になった事例のように急激な環境面の変化以外に、基本的にマンションを売却したほうがよい理由は少ないことが多いです。
売却理由別の最適な対処法
従って、売却理由が1.5.6の「オーナーさんの事情による売却」以外の2~4に該当するオーナーさんについては、一度「どうして売却したいのか」を検討した上で、しっかりと正しい情報を取得して、売却したほうが得なのか、所有し続けるほうが得なのか、あるいは売却するとしたら「今」がよいのか、それとも少し後がよいのか、しっかりと検討することをおすすめします。
- 売却したい理由を明確にする
- 本当に売却する以外の道がないか第三者のプロに聞く
- 売却したほうが得か、所有しつづけたほうが得か検討
- 売却するのは、「今」がよいか「別のタイミングがよいか」
その際に、不動産業者の言うことを鵜呑みにせず、当サイトのような、「売らせようとも、売ろうともしていない、オーナー様の利益を追求するために作られた正しい情報を発信するサイト」などから正しい情報を取得することが重要です。
基本的に、売却させたい業者のホームページは、売却したくなるようなことが書いてありますし、マンションを売りたいと思っている業者のホームページは、マンションを買いたくなるような情報ばかりが載っているからです。
お気軽にご相談ください。
そしてもし、あなたがワンルームマンションを売却するかどうか迷っていて、判断できない場合は、私たちにお声かけください。物件とエリア市場を詳細に分析して、売却したほうが得か、運用し続けたほうが得かを計算して、判断材料を提供させて頂きます。
もちろん、費用は頂きません。無料で相談に乗らせて頂きます。
※ここまで、マンションを売却しないほうがよい前提で話を勧めてきました。しかし、もちろん売るも売らないも、オーナーさん自身の選択です。利益を度外視するのであれば、売ろうが売るまいが、あるいはいくらで売ろうがそれはオーナーさんの責任であり、自由です。
場合によっては、マンションを売却してしまったほうが、いろいろと楽なケースもあるでしょう。そういう意味では、私たちはすべてのマンションの売却に反対するのではないことを明記しておきます。不動産は、「適切」に取り扱うことがもっとも大切なので、しっかりとその当たりの考え方もお持ち頂ければと思います。
売却するにせよ、しないにせよ、迷われたらぜひ一度ご相談下さい。不動産のプロとしてあなたの願望を実現する選択を後押しします。あと、不動産業者によっては不当に安価に売却させるところもあるので、気をつけて下さいね。
ワンルームマンション売買の豆知識
※あと、余談ですが、ワンルームマンションは空室時よりも家賃がついている時のほうが高く売れます(オーナーチェンジといいます)。そして、収益還元法という家賃と利回りの逆算で、売買価格を決める観点から、高い家賃がついているほど、高く売却される可能性が高くなりますので、その当たりも頭にいれておいてください。
※収益還元法とは、例えば、月額家賃50,000円の都内の築10年の物件は、大体利回り10%くらいで売買するのが妥当という相場があった場合、50,000円×12ヶ月÷10%=600万円が相場という計算方法です。
※ワンルームマンションは、日々購入した金額に対して何%かの利回りを得る投資法です。従って、基本的には最低10年以上長期的に運用することで、はじめて細く長く利益を得る投資です。もしまだ購入してからの収支がプラスになっていない状況で売却したら、損が確定してしまいます。けれど、もし、今は赤字でも持っていれば少しずつ家賃が入り続けるので、いつかは黒字になる可能性があります。預金の利息が0.001%の時代です。仮に家賃が安いとしても、比較的投資としてはよい条件であることは多いです。
どうしても売却せざるを得ない場合の注意点
一方でどうしても売却せざるを得ない状況になったら、「できるだけ高値で売却したい」そう思うのが人情というものですよね。
マンションを買った値段よりも高く売れば、ローンを完済でき、さらに利益が残ります。しかし、売却の際は費用や税金がかかる場合があるので、注意が必要です。
ここからは、ワンルームマンションを売却する場合に、出来るだけ売却利益を残すために押さえておくべき4つのポイントについて説明します。
ワンルームマンションの売却益について
冒頭でも説明しましたが、売却の際は費用や税金がかかる場合があります。
マンションを売却し、売れた値段から、買った値段と売却時の費用、減価償却費、税金を引いて、利益が残ります。
利益計算
この点を押さえておかないと、せっかく買った金額よりも高い金額で売れても、費用や税金で想定より利益が少なかったり、損失を被ったりしかねません。
なので、ここから解説する内容をしっかりと理解してください。
ワンルームマンションを売却する際に押さえておくべき4つのポイント
ワンルームマンションを売却する際に押さえておくべきポイントは4つです。
- 信用できる不動産業者に売却を依頼すること
- 売却価格が決まる要因を把握すること
- 物件を売却する際に費用がかかること
- 税金を把握しておくこと
それぞれ説明していきます。
1.信用できる不動産業者に売却を依頼すること
まずは、信用できる不動産業者に物件の売却を依頼することがとても重要になります。
信用できる不動産業者に売却を依頼出来れば、適切な価格で売却出来たり、スピードよく最短期間で物件を売却出来たり、あなたが望むような結果を残すことが出来ます。
しかし、中にはお客様の利益よりも自社の利益を優先するような不誠実な不動産業者もいますので注意が必要です。
実際には希望通りの価格で売却できるのに、数十万円、数百万円も安い価格で買い叩かれたり、いつまでも物件を売却できなかったり、あなた自身が不利益を被ってしまう場合があります。
顧客の求めるものに応えれること
信用のおける不動産業者とは一言でいうと、「顧客の求めているものに応えられること」この1点に尽きます。
物件の売却を考えているマンションオーナーは、安心して物件を売却したい、早く手元にお金が欲しい、安心できる会社に任せたい、と思っていると思います。こういったオーナーの求めているものに応えることが出来れば、信用できる不動産会社と言えます。
信用できる業者とは、適性金額で売却してくれる、スピード対応してくれる、誠実な対応をしてくれる、こういった業者のことです。
- 適性金額で売却してくれること
- スピードよく対応してくれること
- 誠実な対応をしてくれること
信用のおける不動産業者とは上記の内容が土台にあります。
※参照記事:
2.売却価格が決まる要因を把握すること
物件の売却価格はさまざまな要因から決定します。
物件の過去の成約事例、現在の相場価格、物件の立地や環境条件、建物の管理状況、買手の反響状況などの要因から決定されます。
過去の成約事例が数多くあったり、人気のエリアの物件だったり、都心の一等地にあるワンルームマンションであれば自ずと購入希望者が多く、多少相場の価格から高くても売却出来る場合もあります。
一方で、売りたい希望の価格と、市場の相場価格や、過去の成約事例からあまりにもかけ離れている金額であれば、希望の価格で買手が付くかどうか難しいところです。
売却価格が決まる要因は、外的要因と内的要因の2つに分かれます。
外的要因
外的要因は、前述したように過去の成約事例や現在の市場の相場、買手の反響状況などの要因のことです。
過去の成約事例や、現在売りに出されている物件の市場相場価格、売却に出した際の買手の反響状況などの要因です。
内的要因
内的要因は、物件の立地と環境条件、建物の管理状況、物件の設備状況などその物件に関わる要因のことを言います。
- 駅から近い立地の物件かどうか?
- 物件の周辺はコンビニやスーパーなどが有り利便性は良いか?
- エントランスや建物の外観は綺麗に保たれているか?
- エレベーターが付いているか?
- 防犯カメラやオートロックの設備はついているか?
- 日当たりは良いか?
特に、物件に住む入居者の目線、物件としての資産価値の観点が内的要因となります。
3.物件を売却する際に費用がかかること
物件を売却する際に売却時の費用がかかるので、事前に理解して下さい。
物件を売却する際は不動産会社に支払う仲介手数料と、印紙税がかかります。
仲介手数料
仲介手数料は物件を仲介した不動産業者に支払う費用で、売買価格によって異なり、以下の表のようになります。
売買価格 | 手数料割合 |
200万円以下 | 5% |
200万円超~400万円以下 | 4%+20,000円 |
400万円超 | 3%+60,000円 |
例えば、2,000万円の中古ワンルームマンションを売却した場合の仲介手数料を計算すると、
2,000万円の物件を売却した場合に、不動産会社に支払う手数料は、712,800円となります。
印紙税
不動産取引などの売買契約書(課税文書)には、記載金額によって印紙税がかかります。
不動産売買金額ごとの印紙税の表を以下に示しました。
売買金額 | 印紙税 |
10万円超~50万円以下 | 200円 |
50万円超~100万円以下 | 500円 |
100万円超~500万円以下 | 1,000円 |
500万円超~1,000万円以下 | 5,000円 |
1,000万円超~5,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円超~1億円以下 | 30,000円 |
1億円超~5億円以下 | 60,000円 |
5億円超~10億円以下 | 160,000円 |
10億円超~50億円以下 | 320,000円 |
50億円超 | 480,000円 |
※国土交通省の印紙税表を参考(国土交通省印紙税について)
前述した、2,000万円の中古ワンルームマンションであれば、印紙税は10,000円となります。
物件売却時に必要な費用計算
実際の物件で費用の計算をします。
前述した、2,000万円の中古ワンルームマンションを例に挙げて計算をします。
売却時に必要な費用は722,800円になります。
上記の計算結果から、実際の売却時の利益を計算します。
以上の計算結果から、売却利益は約1,922万円となります。
4.税金を把握しておくこと
物件を売却した際の売買代金と売却にかかった費用、買ったときの物件価格から利益が出れば、譲渡所得となり税金を納めなければなりません。譲渡所得とは、不動産を売却した際に得られる所得のことです。譲渡所得の計算式は以下の通りです。
- 売買代金:物件を売却した際に得られる利益
- 取得費:物件を購入した際の費用
- 譲渡費用:物件を売る際にかかった費用
※実際いは、取得費から物件の減価償却費を差し引いて譲渡所得を計算します。
分離課税
上記の計算式から譲渡所得を算出し、そこから税率をかけて、税額が決まります。譲渡所得は、給与所得や事業所得などで算出する総合課税とは別に、分離課税で税額を計算し、税金を納めることになります。※分離課税とは、通常の所得とは分けて計算する課税方式のことです。
短期譲渡所得と長期譲渡所得
譲渡所得には、物件の所有期間によって短期譲渡所得と長期譲渡所得の2つに分かれます。この物件の所有期間によって税率が変わり、納める税額が変わりますので注意が必要です。
短期譲渡所得、長期譲渡所得の違いは以下の通りです。
- 短期譲渡所得は物件の所有期間が5年以下の場合に適用される
- 長期譲渡所得は物件の所有期間が5年を超える場合に適用される
短期譲渡所得の方が税率が高くなります。それぞれの税率を以下に示しました。
所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | |
短期譲渡所得 | 30% | 9.0% | 2.1% |
長期譲渡所得 | 15% | 5.0% | 2.1% |
税額の計算
実際の物件で譲渡所得、税額の計算をします。前述した、2,000万円の中古ワンルームマンションの物件を例に計算をします。
まずは譲渡所得の計算をします。
譲渡所得は1,277,200円となります。
短期譲渡所得の場合の税額計算
所有期間が5年以下で短期譲渡所得の場合の税額の計算をします。所得税、住民税、復興特別所得税から税額を合計します。
- 所得税(税率30%)
- 住民税(税率9%)
- 復興特別所得税(税率2.1%)
- 税額合計
以上の計算結果から、短期譲渡所得の場合の税額合計は、524,929円となります。
長期譲渡所得の場合の税額計算
次に所有期間が5年超で長期譲渡所得の場合の税額の計算をします。同様に、所得税、住民税、復興特別所得税から税額を合計します。
- 所得税(税率15%)
- 住民税(税率5%)
- 復興特別所得税(税率2.1%)
- 税額合計
以上の計算結果から、長期譲渡所得の場合の税額合計は、282,261円となります。
税金の支払い時期
譲渡所得から納める税金は、所得税・復興特別所得税と住民税、それぞれ支払う時期が異なります。譲渡した年の翌年の2月16日~3月15日までに確定申告を行います。
所得税・復興特別所得税
所得税はその年の所得に対して納める税金です。譲渡所得の所得税は、確定申告後に口座振替で納付するか、所轄税務署または銀行窓口で納付します。
住民税
住民税は昨年の所得に対して納める税金です。譲渡所得を得たその翌年の6月から税金を納ます。
実際は物件の条件、物件の所有期間、ローンの残高等、人それぞれ置かれている状況は異なるので、売却の対応が変わります。今回の話を元に、ワンルームマンションの売却について詳しく話を聞きたい方はぜひ一度お問い合わせください。
あなたが出来るだけ売却利益を残せるように、最大限お手伝いさせていただきます。