不動産投資、キャッシュフロー

ャッシュフローとは、実際に得た収入と出ていく支出との差、現金の流れを言います。

不動産投資では、家賃収入などの収入から、管理費、修繕積立金などの支出を引いた、現金の流れのことを指します。

 

このキャッシュフローを良くしていく、もっというと、投資した資金に対して、キャッシュフローを良くしていくことが極めて重要です。

なぜ重要か?それは、投資した資金に対してどれくらいリターンを得ることが出来たのか?この投資対効果が、投資でうまくいっているかどうかの基準だからです。

キャッシュフローを見ることで、実際に手元にどれくらい現金が残るのかがわかります。そのため、投資対効果をより正確に測ることが出来ます。

不動産投資では、キャッシュフローを良くしていくことが最も重要です。

 

今回は、不動産投資とキャッシュフロー、投資対効果についてご説明していきます。この記事を読むことで、不動産投資キャッシュフローの意味、重要性、投資対効果の関係性について理解することが出来ます。

キャッシュフローとは?

キャッシュフローとは?

冒頭でもご説明したように、不動産投資のキャッシュフローとは年間に入ってくる収入から、出ていく支出、現金の流れです。

以下にキャッシュフローの式を示しました。

 

 キャッシュフロー=年間の収入−年間の支出

 

年間の収入と支出について以下で説明します。

年間の収入

収入は、家賃収入や礼金などの、年間に得ることができる収入のことです。

年間の支出

支出は年間で出ていくお金です。以下に支出項目を示しました。

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • ローン返済
  • 集金代行手数料
  • 固定資産税・都市計画税

以上が支出項目になります。

キャッシュフローの具体的な計算について

実例を挙げて、キャッシュフローを計算していきます。

以下に物件条件と、毎月・年間のキャッシュフローをまとめました。

 

物件条件

物件  中古ワンルームマンション
物件エリア  都内
マンション価格  16,100,000円
頭金  3,300,000円
ローン借入  12,800,000円
ローン金利  1.85%
借入期間  22年
購入諸費用  400,000円

 

毎月・年間のキャッシュフロー

家賃収入   93,000円
管理費  ▲13,400円
修繕積立金  ▲5,000円
ローン返済  ▲59,000円
※集金代行手数料  ▲3,700円
その他支出  ▲1,600円
毎月キャッシュフロー   10,300円
固定資産税・都市計画税(年間)  ▲43,700円
年間キャッシュフロー   79,900円

は毎月・年間の支出項目です。

※賃貸管理会社に管理を委託していない場合は、集金代行手数料はかかりません。

 

上記の条件から、毎月のキャッシュフローを計算します。

 毎月のキャッシュフロー=家賃収入−(管理費+修繕積立金+ローン返済+集金代行手数料+その他支出)

 

 毎月のキャッシュフロー=93,000円−(13,400円+5000円+59,000円+3,700円+1,600円)=103,000円

 

年間のキャッシュフローを計算します。

 年間のキャッシュフロー=毎月のキャッシュフロー×12ヶ月−固定資産税

 

 年間のキャッシュフロー=103,000円×12ヶ月−43,700円=79,900円

 

以上のように、収入と支出から毎月、年間のキャッシュフローを計算していきます。

(※実際は、空率率や家賃下落率、突発的な設備修繕などの支出が発生する可能性があります。ですが、今回はわかりやすくキャッシュフローについてご理解いただくため、毎月・毎年必要になる支出項目を考慮して、計算しています。)

不動産投資、初心者の方は家賃収入が丸々手元に入ると、誤解している方も中にはいらっしゃいます。

実際は、家賃収入から管理費、修繕積立金、税金など支出が引かれて、手元にお金が残ることを理解しておきましょう。

投資対効果について

投資対効果について

繰り返しになりますが、投資対効果とは、投資した資金に対してどれだけリターンを得ることが出来るのか?この投資指標です。

不動産投資では、この投資対効果を測る指標として、表面利回り(グロス利回り)、実質利回り(ネット利回り)を使います。

(※利回りについては当サイトをご参考ください:マンション経営は利回りだけで判断してはいけない!

自己資金に対する、キャッシュフローの投資対効果は以下の公式で表せます。

 

 投資対効果=年間のキャッシュフロー÷投資した資金×100

 

上記の物件例を参考として、自己資金に対するキャッシュフローの投資対効果を実際に計算してみます。

 

 投資した資金=頭金+購入時諸費用=3,300,000円+400,000円=3,700,000円

 

投資した資金は370万円となります。次に、実際のキャッシュフローから、自己資金に対する、投資対効果を計算します。

 

 投資対効果=年間のキャッシュフロー÷投資した資金=103,000円÷3,700,000円×100=2.78%

 

以上のように、投資した資金に対する、年間のキャッシュフローから、投資対効果を測ることが出来ます。

物件のおおよその収益性がわかれば、物件選びで役に立ちます。

 

上記の計算例だと、投資した資金に対して、年間2.78%の収益を上げることが出来る。ということです。

投資対効果でキャッシュフローを見ることの重要性について

投資対効果でキャッシュフローを見ることの重要性について

不動産投資の基本は、長期安定的に家賃収入の資産を増やし続けていくことです。この家賃収入を長期安定的に得ることで、資産を増やし続けることが出来ます。

そのためにも、キャッシュフローを良くしていくことが最も重要です。

キャッシュフローを良くしていくことが、不動産投資で唯一、家賃収入の資産を増やし続けるための方法です。

キャッシュフローを良くしていくためには?

より多くキャッシュフローを残すためには?

では、キャッシュフローを良くしていくためにはどうしたら良いのか?方法は3つあります。

  1. 帳簿上の利益とキャッシュフローの違いを理解すること
  2. 購入する物件を選定すること
  3. 借入金利を抑えること

上記の3点を押さえることで、キャッシュフローを良くしていくことが出来ます。

それぞれ説明します。

①帳簿上の利益とキャッシュフローの違いを理解すること

不動産投資には、帳簿上の利益とキャッシュフローの違いについて理解しなければいけません。なぜなら、帳簿上で利益が出ていても、キャッシュフローではマイナスということもあるからです。

(※帳簿上とは、不動産投資で確定申告する際必要になる、減価償却費や借入金の利息などを記載しているものです。)

帳簿上で利益が出て、キャッシュフローでマイナスが出る理由は、経費で計上できる項目と、支出の項目が異なるからです。

 

例えば、ローン返済の利息部分は経費に計上することはできますが、元金部分の返済は経費に計上することはできません。(※不動産所得が赤字の場合は、土地部分に関しての利息は経費計上できない)

そのため、経費で計上する金額が少なくなり、支出の額が大きい、その結果、帳簿上は利益が出ているが、キャッシュフローがマイナス、ということもあるのです。

 

 経費計上額 < 支出額 → 帳簿上の利益 > キャッシュフロー、マイナス

 

以下に経費で計上できる項目と、支出項目を挙げました。

経費で計上できる項目

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 集金代行手数料
  • ※ローン返済の利息部分
  • 固定資産税・都市計画税
  • 不動産取得税
  • 火災保険料
  • 印紙税
  • 登記料
  • 減価償却費

※不動産所得が赤字の場合は、ローン返済、支払利息の内、土地に係る部分は費用計上できません

不動産投資の経費については当サイトをご参考ください。

不動産投資に係る13の必要経費

支出項目

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 集金代行手数料
  • ローン返済の年間支出
  • 固定資産税・都市計画税
  • 不動産取得税
  • 火災保険料
  • 印紙税
  • 登記料

経費と支出の項目について

以上のように、経費計上、支出項目の違いから、帳簿上では利益が出る。キャッシュフローではマイナスとなりかねません。

そして、帳簿上で気を付けなければならないのが、減価償却費です。

減価償却費について

減価償却は、 購入した物件をその年に一括して経費に計上するのではなく、将来利用可能な年月にわけて、毎年費用として計上することをいいます。

以下に、減価償却のイメージ図を示しました。

減価償却費

図1.減価償却費 イメージ図

減価償却費は実際の支出ではなく、帳簿上の経費で計上できる項目です。

そのため、減価償却費を経費計上できる期間は、不動産所得が赤字となりやすくなります。

不動産所得が赤字となれば、他の所得と合算したときに、所得が圧縮されます。所得が圧縮されれば、その分税金が安くなります(節税)。

所得が赤字でも、節税により、キャッシュフローが良くなります。

 

ただ一方で、減価償却期間が終了したときは気を付けなければなりません。それは、減価償却費が切れ、そしてローン返済の利息部分が少なくなった場合です。その際、経費で計上できる項目が少なくなり、不動産所得の利益が上がりやすくなります。

そして、減価償却費とローン返済、利息分の経費計上が少なくなり、節税ではなくなります。

この減価償却費が切れ、ローン返済の利息分の経費計上が少なくなった場合に、帳簿上では利益が出て、キャッシュフローではマイナス。という状況が考えられます。

ある一部分を取ってみると節税は不動産投資にとってはメリットがあります。しかし、節税を主たる目的として不動産投資をすることは本質的ではありません。

 

以上の説明から、帳簿上の利益とキャッシュフローの違いについて理解する必要があります。

②購入する物件を選定すること

家賃収入を長期安定的に得ることで、キャッシュフローを良くすることが出来ます。

家賃収入を長期安定的に得るために重要なポイントは6つです。

  1. 賃貸需要エリア
  2. 立地と環境
  3. 専有面積と間取り
  4. 室内の差別化
  5. 建物管理
  6. 賃貸管理会社

それぞれ説明します。

(※以下概要説明にとどめます。詳しくは、当サイトをご参考ください。)

空室対策の7つの方法

1.賃貸需要エリア

これは、賃貸需要が見込めるエリアの物件を選ぶということです。賃貸需要が見込めるかどうかの根本の要因は、将来人口増加が見込めるかどうかです。具体的な賃貸需要エリアは、東京23区、福岡市中央区、博多区です。

2.立地と環境

立地と環境が良い条件の物件を選ぶことで賃貸需要がさらに高まります。入居者は駅から近いか?物件周辺にコンビニやスーパーがあり、利便性良いか?その点を重要視しています。特に、駅から10分以内の物件は入居者からの人気も比較的高いです。

3.専有面積と間取り

部屋の広さと間取りは入居者のニーズに合っているかどうか?ということです。極端に狭すぎる部屋だと、圧迫感があり、入居者から好まれません。最低限、入居者のニーズにあった部屋の広さ、間取りが必要になります。

4.室内の差別化

室内が他の物件と比べて、差別化されていれば、更に物件の価値が高まります。室内の差別化というのは、入居者のニーズに合った内装、デザインクロスや雰囲気。男性、女性、年齢などどの層をターゲットにするのかによって変わります。

5.建物管理

建物の外観、内観の管理状態を良好に保つことによって、入居者からの印象も良くなります。特に入居者は建物の第一印象で、この物件に住みたいかどうかを直感的に考えます。外観、内観がしっかり清掃されている、古い設備が交換されているような、建物管理状態が良い物件を選びましょう。

6.賃貸管理会社

物件が空室になった時に、新しい入居者を募集するのは賃貸管理会社です。賃貸管理会社の迅速な対応により、次の入居者が決まるかどうかがかかっています。賃貸管理会社の入居者付けは重要です。

③借入金利を抑えること

ローン返済はキャッシュフローの支出の中でも大きな割合を占めます。そのため、借入金利を抑えることで、返済額も抑えられキャッシュフローを良くなります。

ローンの借入金利の審査は各金融機関によって異なりますが、以下の3つの審査項目を評価対象にしています。

  1. 個人の属性
  2. 物件の資産価値
  3. 物件の収益性

上記3つの審査項目の評価を上げることで、ローン借入金利を抑えることが出来ます。

(※こちらも、概要説明にとどめますので、以下をご参考ください)

金利が上昇しても、事前対応をすれば不動産投資はうまくいく!

不動産投資、ローン借入について、自分自身で金融機関を開拓して、より低いローン借入をしていく方も中にはいらっしゃいます。しかし、実際は仕事が忙しかったりで、あまり時間をかけられない方が多いと思います。

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中野 拓中野 拓

もし、借入金利についてご相談がある場合はお気軽にお問い合わせください。あなたにとって、より借入金利が抑えられるようにアドバイス差し上げます。

まとめ

今回の記事を通じて、投資した資金に対して、キャッシュフローを良くすることが重要。ということをお伝えしました。

  1. 帳簿上の利益とキャッシュフローの違いを理解すること
  2. 購入する物件を選定すること
  3. 借入金利を抑えること

上記3つの項目を押さえることで、キャッシュフローを良くすることが出来て、確実に家賃収入の資産を増やし続けることができます。

投資対効果、キャッシュフローは不動産投資を行う上で、非常に重要な内容です。ぜひこの記事を通じて、理解を深めてください。

中野 拓中野 拓

投資対効果を見て、キャッシュフローを意識することの重要性についてご理解いただけたでしょうか?

実際の物件を用いて、キャッシュフローのシミュレーションをすることも可能です。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。