少額の資金でマンション経営をスタートさせるには?

今、テレビCMや新聞、ネットや雑誌で「自己資金・頭金ゼロからマンション経営をスタート」そういった記事を目にする機会が増えてきました。背景には、低金利によりローンが組みやすい、将来への年金の不安から、年金対策としてマンション経営に興味を持つ方が増えてきたことが考えられます。

 

そんな中あまりお金をかけず、より少ない資金でマンション経営を始めるにはどうしたらよいか?と考えている方も中にはいると思います。

結論から申し上げますと、少額の自己資金・頭金でマンション経営を始めることは可能です。

 

今回の記事では、マンション経営を少額の自己資金・頭金で始めるための方法について深堀してご説明させていただきます。

マンション経営を少額の自己資金・頭金で始める方法

冒頭でもご説明したように、マンション経営を少額の自己資金・頭金で始めることは可能です。

ただ、誰でもできるわけではなくて、ローン審査の際に購入物件の資産価値が高い、収益性が高い、物件購入者の年収や職業などの属性が良いという様々な条件があります。

逆に、その条件さえ満たしておけば少額の自己資金・頭金でマンション経営を始められる可能性は十分にあります。

 

それでは、ローン審査や金融機関の特徴についてご説明していきます。

ローン審査と金融機関の特徴を知る

ローン審査と金融機関の特徴を知る

少額の自己資金・頭金でマンション経営を始めるために、まずローン審査に通り、借入をしなければならないということと、各金融機関によって、ローンが通るかどうかの審査条件が違い、借りる際の金利も変わってくるということをまずは、ご理解いただきたいと思います。

 

ではそれぞれの金融機関の特徴をご説明していきます。

以下に不動産投資を行う際の金融機関の種類を挙げました。

 

  • 都市銀行
  • 地方銀行、信用金庫
  • 政府系銀行

 

それではそれぞれご説明していきます。

都市銀行

都市銀行は、みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行といった東京や大阪などの大都市に本店があり全国に展開している銀行です。

 

全国の物件に融資ができますが、都市銀行は金融機関の中でも一番審査が厳しく、審査に時間もかかります。ただ審査に通れば金利1%台前半、0%台で引ける場合もあるので、メリットは非常に大きいでしょう。

地方銀行・信用金庫

地方銀行・信用金庫は物件や融資者が物件範囲内に限定される傾向があります。営業範囲内の物件を好む傾向があるので、サラリーマン大家さんにとっては付き合いやすい金融機関だと思います。

 

金利は比較的低く、1%台後半から、2%台後半となりますが、その代わり融資条件が厳しいという特徴があります。

政府系金融機関

政府系金融機関の日本政策金融公庫は、固定金利のみの取り扱いで、金利が1%台後半~と低金利ですが、融資期間が10~15年と短いのが特徴です。

各金融機関とローン審査に関するまとめ

マンションを購入する場合は何百万円、何千万円とローン借入をすることになります。

金利が1%違うだけで、支払う利息が100万円、200万円多くなる。なんてことが当たり前の世界です。

 

少額の自己資金・頭金でも厳しい審査を通って、低金利でマンション経営をスタートさせることは可能なので、各金融機関の融資条件、金利がどれくらいなのか?について理解しておくことは重要です。

ローン審査に通るためには

ローン審査に通るためには

ここまで、各金融機関の特徴をご説明させていただきましたが、まず考えていただきたいのが、ローンの審査は「この条件だから必ず通る」という絶対的な条件はない。ということを頭に入れていただきたいと思います。

 

なぜなら、ローンが通るためには上記の項でもご説明しました、物件購入者の年収や、職業、勤続年数、資産状況などの属性、購入物件の資産価値、収益性、金融機関の審査条件、それぞれの条件を総合的に判断して審査が通るかどうかを決めているからです。

 

ローンが通るかどうかの審査項目

  • 年収、職業、勤続年数、資産状況などの属性
  • 購入物件の資産価値、収益性
  • 金融機関の審査条件

 

一般的には属性でいうと、上場会社の会社員、勤務医、公務員、資産状況でいうと物件価格の30%は預貯金がある、収益性でいうと、ローン返済と家賃収入を考慮して、収益が見込めるなど、好条件がそろえば審査に通りやすい。というのは確かにあります。

ただ、上記の条件はあくまで一つの基準なので、上記の条件に入らなくても、審査に通る可能性は十分にあるのです。

 

それではローン審査についてもう少し深堀していきましょう。

属性

例えば年収500~700万円、それ以上の年収だと一般的には審査に通りやすいと言われます。

では年収400万円、300万円といった方々はどうなのか?

職業や年収といった属性を即座にコントロールするのは難しいと思うので、まずできる範囲として以下のことを実践することをおススメします。

 

  1. 借入をしない(負債が多いと審査に通りにくくなります)
  2. 返済の延滞をしない(返済の延滞は個人信用情報に5年間残ります)
  3. 自己資金の準備として貯金をする

 

上記のような項目を実践し、属性評価のポイントを上げましょう。

物件の収益性

購入物件の収益性が良い場合に、ローンが通りやすくなります。

なぜなら、ローン返済のための収入源でもある、家賃収入が滞りなく入ってきて、なおかつローン返済に問題がない収益が上がると見込めれば、金融機関側はこれならローン返済に問題はないな。となり、評価のポイントが上がるからです。

 

後の項でもご説明しますが、物件の収益性では実質利回りと物件の立地と環境は重要なポイントになります(※金融機関によって審査条件がことなる場合もあります。実質利回りとは物件に投資した資金に対して、家賃収入から支出を引いた手取りでどれくらい利益が上がったのかを示す指標です)

物件の資産価値

物件の資産価値も重要な項目です。

具体的には、購入物件が融資額相当、それ以上の担保価値がある場合は審査において有利になります。

 

なぜなら、もしローン返済が出来なくなった場合に金融機関側が担保に入れていた物件を差し押さえて、再販したときにいくらで売れるか?ということが重要になるからです。再販して、売却価格がローン返済額よりも多ければ、金融機関側としては黒字になります。

物件の資産価値も審査において重要なポイントになります。

ローン審査に関するまとめ

ここまでローン審査についてご説明してきましたが、例えば年収が400万円、300万円と決して属性として高い評価ではなかったとしても、勤続年数が長かったり、貯金が物件価格の30%はある。購入物件も収益性が高いとなれば、ローン審査において優位に立つことができます。

 

ですので、ローン審査に弱いポイントがあったとしても、それを補う属性や収益物件、資産価値、金融機関の条件が合えば、少額の自己資金・頭金ゼロでマンション経営をスタートさせることも可能であります。

少額の自己資金でマンション経営を始めた際に事前に把握しておくべきこと

少額の自己資金でマンション経営を始めた際に事前に把握しておくべきこと

ここまで少額の自己資金でマンション経営を始めるためのローン審査についてご説明させていただきましたが、これからマンション経営するにあたりぜひ事前に把握していただきたい内容を以下にまとめましたので、ご確認ください。

 

  1. 初期費用を把握する
  2. 毎月、年間のランニングコスト
  3. 突発的な設備の不良への対策
  4. 空室リスクへの対策

 

初期費用を把握する

マンションを購入する際には、マンション価格と初期費用がかかります。初期費用には以下の項目があります。

 

  • 仲介手数料(物件を不動産会社から仲介して購入した場合に必要になる費用)
  • 登記費用
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • ローン事務手数料
  • 火災保険料、地震保険料

 

初期費用は大体、物件価格の5~15%かかるので、初期費用を現金で支払う方は、金額を事前に把握しておく必要があります。

毎月、年間のランニングコストを把握する

マンション経営を始めた際は、家賃収入だけではなく、毎月・年間でランニングコストがかかります。

毎月では、管理費・修繕積立金、ローン返済、賃貸管理を管理会社に依頼すれば集金代行手数料、年間では、固定資産税・都市計画税がかかります。

 

毎月・年間のランニングコスト

毎月 管理費・修繕積立金・ローン返済・集金代行手数料
年間  固定資産税・都市計画税

 

家賃収入以外に、支出として上記の項目がかかってくる、ということを事前に理解しておいてください。

突発的な設備不良への対策

新築マンションや、リノベーションを施している中古マンションであれば、突発的な設備不良が発生する可能性は低いですが、築20~30年を超えている物件で、一度も部屋内部の設備、ガス給湯器や水回り、エアコンの交換などをしていないとなると、設備不良により、修理代や設備交換費用が発生する可能性が高いです。

 

ガス給湯器やエアコンが壊れた場合に一回の交換で10~20万円の費用がかかる場合もあります。

ですので、余裕資金だけは手元にしっかり残したうえで、少額での自己資金・頭金でのマンション経営をおススメします。

ワンルームマンションであれば、余裕資金として50~100万円あれば、突発的な設備不良にも対応できるでしょう。

空室リスクへの対策

空室リスクへの対策

マンション経営において空室が最も大きなリスクです。なぜなら、マンション経営の収入源は入居者から毎月いただく家賃収入から成り立っているからです。空室となれば、その家賃収入が入ってこないので、毎月の管理費・修繕積立金、ローン返済を手出しで出さなければなりません。

 

そのため、少額の自己資金でマンション経営を始める際は、空室になりにくい、入居者から選ばれる物件を選定する必要があります。

では空室になりにくい物件とは具体的にどういった項目があるのか、以下に挙げました。

 

  1. 立地と環境(物件の近くに駅がある。周辺環境の利便性が良いということ)
  2. 専有面積と間取り(部屋内部が出来れば25㎡以上、バス・トイレが別といったような部屋内部の環境)
  3. 室内の差別化(デザインクロス、広いキッチン、本棚設置など、入居者に好まれる部屋)
  4. 建物管理(建物の外観や内部の清掃が行き届いていること。建物の古い設備を交換している)
  5. 賃貸管理会社(賃貸管理会社のオーナー様へのマンション経営をよりよくしていくという、姿勢・態度)

 

以上の5つのポイントを抑えて物件選びをすると空室リスクはより低く抑えることができ、少額の自己資金でマンション経営を始めたとしても、その後収益が見込めます。

 

特に、①の立地と環境はぜひこだわっていただきたいです。なぜなら、立地と環境は一度決めると変えることが出来ないのと、入居者が物件を選ぶ基準として高いからです。

駅から5~10分以内、物件周辺にスーパーやコンビニがあり利便性が良いと好条件となります。

 

先ほどの説明の中でもあったように、立地と環境が好条件であれば、収益性が見込めると判断してくれる金融機関もあります。

少額の自己資金・頭金でマンション経営をスタートするにあたって

繰り返しになりますが、少額の自己資金・頭金でマンション経営をスタートさせるためには、ローン審査、個人の属性、物件の収益性、資産価値の項目をおさえておくことは非常に重要で、その項目の評価ポイントが高いことが、金融機関の審査条件をクリアすることに繋がります。

ローン審査をするにあたって、自己資金・頭金がゼロ、また少額な場合は、金融機関からしてみると、どちらかというとネガティブな評価スタートになります。

マイナスな評価ポイントをカバーするためにも、出来る範囲で属性や物件の収益性、資産価値の評価ポイントを上げていきましょう。

少額の自己資金・頭金でマンション経営をスタートさせることは可能なのです。

大神 健志大神 健志

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