サブリース契約を結べば、空室リスクを回避することが出来ます。そして、毎月安定した賃料を得れます。
この空室リスクを回避し、毎月安定収入を得れることからサブリースに魅力を感じ契約を結ぶ方が増えてきました。
しかし、サブリースには契約を結ぶ前、もっというと不動産物件を購入する前に必ず押さえておかなければならないポイントがあります。
そのポイントを押さえておかなければ、不動産経営で後々、入居者が継続的に付かなかったり。家賃がどんどん下落していったり。負のスパイラルに陥ることになります。
今回の記事では、サブリース契約を結ぶ前、不動産物件を購入する前に押さえておくべきポイントを説明しました。
※サブリースの基本的な内容について知りたい方は、以下の記事を参照ください。
参照記事:
サブリースとは?
まずはサブリースとは何なのか?そしてサブリースのメリット・デメリットをおさらいします。
サブリースとは、サブリース会社がオーナーの所有している物件を一括で借り上げて、その借り上げた物件を入居者に転貸することです。物件が空室の時でも、サブリース会社はオーナーに転貸賃料の一定額(賃料)を支払います。
(※転貸とは、借りたものを更に人に貸すことです。転貸賃料とは、入居者からサブリース会社に支払う賃料です。)
入居者から得た転貸賃料とオーナーへ支払う賃料との差額から、サブリース会社は利益を得ています。
オーナー、サブリース会社、入居者の関係を図で示しました。
図1.オーナー、サブリース会社、入居者
サブリースのメリット
サブリースには、メリットが4つあります。
(※今回はサブリースメリットの概要説明に留めています。詳しくは以下、当サイトの記事を参照ください。)
参照記事:
- 空室リスクを回避できること
- 安定的に賃料が入ってくること
- 将来の収益シミュレーションが立てやすいこと
- 賃貸管理の手間がかからないこと
以上がサブリースのメリットです。
最も大きなメリットが空室リスクを回避出来ること、安定的に賃料を得れることです。
サブリースのデメリット
サブリースには、デメリットが6つあります。
(※今回はサブリースデメリットの概要説明に留めています。詳しくは以下、当サイトの記事を参照ください。)
参照記事:
- 賃料の減額があること
- 契約を簡単に解約できないこと
- 売却時の物件価格が安くなること
- 解約時に違約金がかかること
- 免責期間があること
- 会社が倒産した場合に賃料が支払われないこと
以上がサブリースのデメリットです。
最も大きなデメリットが賃料の減額があることです。
不動産経営のポイント
不動産経営は、マンションやアパートを購入し、人に貸して家賃収入を得ていくことです。
また、継続的に家賃収入を得ながら物件を売却した際に、売却益を得ることも出来ます。
不動産経営では、所有している物件に入居者が付かない限り家賃収入は入ってきません。
そのため、継続的に入居者を付けることが極めて重要になります。
継続的に入居者を付けるためには、以下の5つの項目を押さえることです。
- 立地と環境
- 建物管理
- 専有面積と間取り
- 室内の差別化
- 賃貸管理会社
それぞれ説明します。
1.立地と環境
物件の立地と環境の条件を絞って入居者は物件を選定する場合が多いです。
具体的には、物件が駅から歩いて近いこと(徒歩10分圏内)、物件周辺の利便性が良いこと(コンビニやスーパーがある)です。
極端ですが、物件が駅から歩いて遠いこと(徒歩20分圏内)、物件周辺の利便性が悪いこと(コンビニやスーパーがない)。これら立地と環境の条件が悪い物件は、入居者が選ぶ対象から外れることが多いです。
2.建物管理
建物の外観や内観が清掃されたり、古い設備が修繕され整っていれば、入居者から見て魅力的な物件に映ります。
入居者は物件を見る時、まず建物の外観が目に入ります。第一印象からその物件に住みたいかどうかに大きな影響を与えますので、建物管理の状態を良好にする必要があります。
3.専有面積と間取り
部屋の広さや間取りから、物件を決める場合もあります。あまりにも狭すぎる物件だと、圧迫感があり、入居者から好まれない場合があります。
ある程度の広さ以上(約18㎡以上)の物件が比較的入居者ニーズが高いです。
4.室内の差別化
どこにでもありそうな内装の物件では、入居者ニーズに合わない場合があります。デザインクロスを使ったり、部屋の間取りを変えたり、他の物件と差別化されることによって、入居者が「この部屋に住みたい!」と思い、的確にニーズに応えることが出来ます。
5.賃貸管理会社
賃貸管理をする会社の質によっても、入居者が早く着くかどうかが決まります。
物件にいち早く入居者を付けるため、インターネットにスピード良く物件を掲載したり。空室になった際に積極的に広告活動をしたり。と空室を埋めるために賃貸管理会社がどれだけ、前向きな姿勢か?管理会社の質が重要になります。
不動産経営のポイントまとめ
以上、不動産経営で押さえるポイントは以下の5つです。
- 立地と環境
- 建物管理
- 専有面積と間取り
- 室内の差別化
- 賃貸管理会社
最も重要なのが立地と環境
上記で挙げた項目の中で最も重要なのが、立地と環境の条件を押さえることです。
入居者が物件を選ぶ際に立地と環境の条件を最も重要視して選ぶからです。
まず入居者は立地と環境の条件を絞って、物件を選択します。
例えば前述したように、駅から10分圏内にある物件で、周辺にコンビニやスーパーがある物件と、駅から徒歩20分以上もかかり、周辺にコンビニやスーパーもない不便な場所にある物件の場合、まず前者の条件で絞り物件を選定する入居者が多いです。
もちろん人それぞれの価値観があるので、立地と環境の条件が悪いとしても、部屋の内装がその人好みであったり、建物や内装を総合的に考えてその人好みでその部屋に決めたりする場合もあります。
しかし、多くの入居者が物件を選ぶ際に優先する第一項目は立地と環境の条件です。
サブリース契約と立地と環境
以上のように、不動産経営において、立地と環境を第一優先に押さえることが、継続的に入居者を付ける上で極めて重要になります。
もし仮に立地と環境の条件を押さえていない物件を購入した場合には、入居者ニーズに合わず、空室リスクが高くなります。
立地と環境の条件が悪い物件でサブリース契約を結び、不動産経営を始めても後々、空室リスクに苦しめられることになります。
サブリース会社が空室リスクを負う
サブリース会社は、入居者から転貸賃料が入ってこない場合でも、オーナーに賃料を支払わなければなりません。
その場合は、オーナーに支払う賃料がそのままサブリース会社の赤字となります。
図2.サブリース会社の赤字
空室リスクが高く、空室また家賃の下落が続けば、サブリース会社は利益が少なくなります。そうなるとサブリース会社は利益を上げるために、賃料の減額をオーナーに請求することになります。
つまり、空室リスクはなくなったわけではなくサブリース会社が負っていることになります。
サブリース会社の倒産
さらに空室、家賃の下落が続き、サブリース会社の赤字が続けば、最終的に会社は倒産してしまいます。
サブリース会社が倒産すれば、オーナーに賃料は入ってきません。
立地と環境を選定した場合
一方で、立地と環境が良い条件の物件を選定した場合には、安定して入居者から転貸賃料が入ってくる可能性が高いです。
そのことによって、サブリースの利益構造の仕組みから、サブリース会社が利益を保てているということです。サブリース会社が安定して利益を確保できれば、オーナーにも賃料を安定して支払うことが出来ます。
サブリース契約と立地と環境のまとめ
ここまで説明した内容を以下にまとめました
- 物件の立地と環境は入居者が物件を選ぶ場合に、優先順位が高いこと
- 立地と環境の選択を誤れば、入居者が付きづらい、空室リスクが高まること
- 空室リスクが高まれば、サブリース会社は転貸賃料が入らず、利益が上がりにくいこと
- サブリース会社は利益を得るために、「賃料の減額」をオーナーに請求すること
- 赤字が続けば、サブリース会社が倒産し、賃料が入ってこなくなること
- 立地と環境の選定をすれば、サブリース会社の利益が安定し、オーナーにも安定して賃料を支払えること
立地と環境を選定することが重要
以上のことから、物件の立地と環境を選定することが、サブリース、ひいては不動産経営においてとても重要になります。
物件の立地と環境の条件が良いのか?悪いのか?今一度確認してから、サブリース契約を結ぶべきかどうかを慎重に判断しましょう。
※今回の記事をご理解いただいた方は、以下の参考記事をご確認ください。
参考記事
今回の記事はサブリース、不動産経営の立地と環境の面から説明しています。
上記の記事では、サブリース契約に関わる全体を詳しく説明して契約を結ぶべきかどうか?言及しています。そのため、参考記事を読むことによってサブリース契約を結ぶべきかどうか?、更に正確な判断が出来ます。
物件の立地と環境の良し悪しによって、その後の不動産経営に大きな影響を与えます。
サブリース契約と立地と環境の条件について、詳しく話しを聞きたい場合はお気軽にお問い合わせください。
不動産経営において、具体的にどのような立地と環境の条件の物件を選ぶべきなのか?実際の物件で詳しくお伝えします。